ウエイマスレポート その3

Team ABeam スタッフ

8月14日、早くも紅葉が始まった英国南西部ウエイマス。
朝から本格的な雨が降っています。気温は15度~17度。
北寄りの風が8ノット~12ノットぐらいまでの間を行ったり来たり。
風向も定まりません。
470女子のメダルレースは11時30分スタート。
昨日までの10レースを終え、92ポイント。昨年同様トップでメダルレースに挑んだ近藤・田畑組。
無難にこなせば十分、メダル獲得の可能性大です。

昨日、スペインを抑えて2番手に躍り出たアメリカチームとの駆け引きが見ものです。
レース前のポジション取り、アメリカチームは近藤・田畑組をしっかり捉え、しきりにマッチレースのごとく仕掛けてきます。
後から聞くと、このとき近藤選手は思ったそうです。
「ひょっとして私たち、おさえられている?」
しかし逆に、アメリカを捕まえておけば、近藤・田畑組にも有利です。

遂に2レグ、上マークへと向かうその時、風の振れをうまくつかみ安全圏に逃げ込むことが出来たのです。最終的には文句のないレース運びで、優勝を確実にしました。

2年後、この地で開催されるロンドン五輪のセーリング競技、今回のチーム・アビーム近藤・田畑組の活躍ぶり、好成績は、非常に有効な布石となったのではないでしょうか。

近藤選手、「優勝とかいう前に、とにかく、アメリカを捉えようと思っていた」
果たして無心で臨んだ結果、勝利を得たのでしょうか。
フィニッシュ直後、優勝を確信しても、もっと笑って…、喜んで…、と言わなければなかなか嬉しそうな表情が浮かばなかった近藤選手。
「おめでとう!」各国の選手やメディアからの祝福に、やっと、会心の笑みが浮かびました。

田畑選手、「去年もトップでメダルレースにいけたんですけど、2位とのポイント差が僅差で不安だった。今回、アメリカチームとの間には4艇の差があり、ずっと気が楽だった。
自分たちが6位以下でも、いけたし。。。」と、堂々と自信に満ちています。
スキッパー出身の彼女は、レース中の状況を把握する能力に長けています。
インフォメーションが的確で、近藤選手とのチームワークも上々の仕上がりとなってきました。

小松監督は「風の振れに対応する力が備わってきたから、今日の風域だったら心配はしなかった。
しかし、一度、アメリカの側を離れないと決めたら、余計なことを考えずに徹底していなければならない。
変に勝負に出たりしないで…」
又、「今後はクリーンヒットが欲しい。国際レースで常に上位にいられる様にするには、オールラウンドで
なければならないが、体重、体格が上回っている連中を相手にするのだ。
特異な風域、例えば5,6,7Mぐらいの軽風域の中では確実にトップをとれるチームになることが、当面の課題である。まだ、まだ道のりは遠いが…」
このチームを組んで、G-1レベルの表彰台に上るのは今回で3回目。
何といっても、久しぶりの快進撃に満足気でした。

現地レポート:塩澤朋子/PHOTOWAVE
写真:添畑薫/PHOTOWAVE