2010年 470級世界選手権大会 (オランダ・スヘフェニンゲン) 報告 7月17日 大会6日
2010年07月18日 | コーチの声
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曇りのち晴れ、にわか雨の中を9時45分に出艇しました。雨はほどなく止み、西の空に青空が見えてきました。しばらくして大きな黒い雲が西南西の方向に出現し、やがて頭上に広がって通過していきました。雨をパラパラと落としながら通過した後は、一気に青空が広がり、それまで190から200度で吹いていた風が西南西(240度)に振れ、風速も増し、安定しました。
第1レース、11時5分、風向195度、風速5から7メートル、潮流は210度方向から約1ノット、女子からのスタートとなりました。セオリーから言えば岸をめがけて走る左展開なのですが、この時は、半分以上の艇が沖、すなわち右への展開を狙いました。理由は、始めに書いた南西方向に見えた黒い大きな雲でした。アウトサイドリミットマーク寄りから出て左に伸ばした近藤・田畑組でしたが、第1風上マーク回航のトップ艇団は、右から出てきました。上げ潮よりも引き潮のほうが潮流が弱く、岸に行くメリットよりも風向変化を優先した判断に軍配が上がりました。
第2レース、風向240度に合わせてマークがセットしなおされました。風速は9から11メートルと上がってきました。1回のゼネラルリコールの後、黒色旗のスタートで、アウトサイドリミットマーク寄り10番から出た近藤・田畑組でしたが、ラインをオーバーしていたらしくBFDの失格になりました。並んでいた時に風下にイタリアが入って来ました。そのイタリアよりも鼻先を出そうとしたこと、向かい潮が弱くなっていたこと、近藤・田畑組を含め8艇ものBFDの失格艇を出すほど、ライン全体が押しあがっていたことなどが原因でした。失格してはどうしようもないと言われるかもしれませんが、イタリアよりも鼻先を出してスタートしようとした強気は評価できます。この様なことが一度でもあると、今後、イタリアは近藤・田畑組の側に近寄るのを嫌うようになるでしょう。
レースは、左に展開したグループより、右に展開したグループが右から入ってくるパフをつかんで風上マークを上位で回航しました。左展開の近藤・田畑組の風上マーク回航順位は、失格したレースでしたがこれまでのワーストでした。
第3レース、潮の流れが変わり、風向と逆になって波が高くなりました。風向、風速、共に安定し、レースは風の振れに素直に対応して走ればよい、スピード競争となりました。スタートが良く、ちょこまかとタキングをせずに落ち着いてコースを取った近藤・田畑組は風上マークを5位で回航しました。リーチングで2位に浮上したのですが、二回目のクローズホールドでスピード負けし、7位に落ちてフィニッシュしました。
2レース目に上位陣の中で、近藤・田畑組の他にBFDの失格艇が3艇あり、また、予選レースを堅く走ったのが今になって効いて、トータルで5位に上がりました。
男子の第1レース、本部船寄りの集団の中で、出遅れ気味のスタートをして風下艇に突き上げられ、苦しくなった原田・吉田組は、タッキングをしてその場を逃げようとしました。結局スターボード艇と接触し、720度の回転をしてペナルティーを解消しました。これでリズムを崩したのでしょう、第1レース、25位、第2レース、27位、第3レース、19位とスコアーを大きく崩し、トータルで18位に後退しました。集団の中でタッキングをし、スタート直後、まだバラけていないスターボード艇の中をかき分けて行く、無事通り抜けられたとしても幸運でしかなく、接触は必然的だったと言えます。彼等のこの様なケースを見るのは、実は初めてではありません。冷静沈着を心がけ、賢く、したたかな行動がとれるセーラーに早くなってほしいと思います。
一昨日から風が吹き出し、強めの風が今日で三日続きました。このコンデションで世界の選手と四つ相撲がとれ、力負けしない走りができて、初めてトップセーラーの仲間入りできると私は思います。少しと言えば嘘になるかもしれません。私は敗北感を感じます。「表彰台に上がることを目標にする」と3月の遠征出発前に言った自分の言葉を厳しく受け止めています。この様な時、私は同じコンデションが続いてほしいと願います。そこでの戦いぶりからヒントを得たいからです。
明日の女子メダルレース、そして10位以下のレースに出る男子もぜひ全力で戦ってほしいと思います。そこから必ず、次の光が見えてくると信じています。
6日目終了時点
原田・吉田組 18位
近藤・田端組 5位
公式サイト:2010 Delta Lloyd 470 Class World Championships
http://470worlds2010.com/


