2010年 イエールオリンピックウイーク (フランス・イエール) 報告 4月27日 大会3日
2010年04月30日 | コーチの声
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先日、久々の雨をもたらした前線がイタリア国境に移動し、フランス全体が縦に長く、しかも幅広い等圧線の高気圧にすっぽりと覆われています。素人の私でも、天気図を見て、風の吹かないことが容易に判断できます。
フランス中の人がこの穏やかな春の陽気を楽しんでいることでしょう。しかし、風が無ければできないセーリングのレースです。イエールは異常な事態になりました。今日も470級は1レースしかできず、レースが始まって三日もたつのにトータルで男子3、女子2しかできていません。本来、今日で日程の半分、6レースを終え、試合も佳境に入っているはずです。
スタート時間を早め、何とか数多くレースをさせたいというコミッティーの気持ちは有りがたく、十分に理解できるのですが、時間が経過しなければ吹いてこないシーブリーズですから、どうにもなりません。今日は10時のスタート予定でした。通常であれば、8時半に出艇します。しかし、天気を見越してのことでしょう、全ての選手とコーチに出て行く様子がみられず、結局、場内アナウンスに促されるかたちで9時に出艇しました。しかし、出艇した時にあった南東の風2.5から3メートルも、しばらくして終息し、12時10分、一旦ハーバーに帰れの指示が出ました。ところが、30分かけて帰港する間にシーブリーズが吹き出し、一時間後の13時10分、再び出艇の信号が出ました。
レースは、240度にマークがセットされ、風速3から4メートルのトラピーズに乗るコンデションで開始されました。イエローリボングループの松永・今村組は、ゼネラルリコールの後のブラックフラッグが掲揚されたスタートで、本部船横3番手から素晴らしいスタートをしました。風上マークを6位で回航し、フィニッシュは10位になりましたが、スタートの順番を待ちながら、そのスタートから、コース取りを、しっかり目で追っていた日本選手には大変良い刺激になったはずです。
14時57分、続いてスタートした原田・吉田組は、アウトサイドリミットマーク有利にセットされたスタートラインの約3分の1、本部船寄りに並びました。艇がライン上にまんべんなく広がった真ん中で、間隔が少し広くなった所ではありましたが、左に傾いたラインを考えると狙いとしてはやや消極的な位置でした。しかし、出る時の頭出しとメインシートを締めるタイミングが良く、周りの艇に対しては負けおらず、安心して見ていられるスタートでした。風上マークを5位で回航し、風下マークで、一旦、団子状態になり、8位ないし9位に落ちたそうです。そこからまた抜け出し、第2風上マークで5位を確保、フィニッシュしました。
普通のスタートをして、危なげ無く走り、そこそこ上位でフィニッシュする。レース序盤は、この様な戦い方が表彰台に上る為に必要で、常々、選手に求める戦い方でもあります。このレース、原田・吉田組は良いレースをしました。
15時06分、近藤・田畑組が、アウトサイドリミットマーク寄り、艇団の真ん中からきれいにスタートしました。原田・吉田組同様、危なげないスタートでした。第1風上マークは吉迫・大熊組に続いて5位、風下マークで6位に落ちましたが、第2風上マークでトップに浮上しました。コース取りに無理が無く、風の振れに素直に対応し、競ってる相手をしっかりカバーしながら5艇を抜いてきました。トップのままフィニッシュしましたが、近藤・田畑組も、今日は良いレースをしました。
まだ、男子は3レース、女子は2レースしか行われていないこの時点で、トータルの順位に気を取られるべきではなく、原田・吉田組が7位、近藤・田畑組は1位という結果に気持ちを高揚させるようなことがあってはなりません。
レースの内容と真摯に向き合い、昨日よりも今日、今日よりも明日、しっかり足元を見据えたレースをしてほしいと願っています。
5艇を抜き、第2風上マークでトップに立つ近藤・田畑組、後続を従えてのフィニッシュ直前の写真と合わせ、添付します。


