2010年 スプリングカップ(マルセイユ) 報告 3月18日 大会最終日
2010年04月19日 | コーチの声
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17日の報告で9レースのトータルで8位となった原田・吉田組は、最終日、メダルレースに進出しますと書きましたが、これは間違いで、最終日の今日も最初からフリートレースが予定されていました。
シーブリーズの吹き出すのを待って12時45分に出艇し、13時35分から第1レース、15時から第2レース、いずれのレースも風向225±10度、風速4から5・5メートルと安定していました。
第1レースのスタート、原田・吉田組は本部船の横5艇目、近藤・田畑組はアウトサイドリミットマーク寄り4艇目と左右に分かれ、それぞれきれいにスタートしました。10レース目にして初めて、リコール艇無しのクリアーなスタートとなり、1回目で出て行きました。
右奥まで伸ばし、タッキングした原田・吉田組が、2位回航の艇に30秒差を付け、第1風上マークをトップで回航しました。対照的に左奥まで伸ばした近藤・田畑組は36位の回航となりました。後から聞けば、「左奥まで行く間に、一度、右にタッキングするチャンスがあり、近くを走っていたアルゼンチンとオーストラリアがタッキングをし、右にコースを取った結果、先行した」と言うことでした。それぞれ3位と4位で風上マークを回航しました。と言うことは、必ずしも左が悪かったということではなさそうです。一回だけのチャンスだったかどうかは解りませんが、風上マークを上位で回航した艇にスタートして左に展開したグループも数多く入っていたことを考えると、何度か有ったタッキングのチャンスを近藤・田畑組は生かせなかったのではないかと考えます。原田・吉田組は3回目のトップフィニッシュとなりました。近藤・田畑組は36位から追い上げて19位でフィニッシュしました。
第2レースは、15時から始まりました。原田・吉田組は本部船の横3艇目でスタートし、すぐにタッキングをして第1レース同様、右に伸ばしました。3分ほど走ったところで、3分の2の艇が左に伸ばしているのを見て、タッキングをしました。その時点で、トップの位置になっていましたが、外から見ていると、あと150メートル右に伸ばせば、もっと良いパフをつかめました。少し保守的なタッキングだったと言えます。彼らの後ろを通過したアメリカやアルゼンチンが右振れの良いパフをつかんで、第1風上マークを1位と2位で回航し、原田・吉田組は5位の回航となりました。その後、1艇、上がって4位でフィニッシュしました。
近藤・田畑組はアウトサイドリミットマーク寄り15艇の所に並び、風下のフランス艇(女子・トータル7位)に少し前に出られる苦しい形でスタートしました。しばらく我慢したのですが、走りきれず、逃げのタッキングをしてコースの中央に出ていきました。シーブリーズが安定した風の中では、乱された風を受けて走るのは致命傷になります。風上マークの回航は40位でした。最後まで苦しいところを走り、大きく浮上することができず、32位でフィニッシュしました。
最後の二日間でスタートが安定し、最終日の今日は、コース取りに彼等なりの主張も読み取ることができ、自分達のスピードを生かし、1位と4位でまとめ、トータルで6位となった原田・吉田組でした。対照的に、一昨日のブラックフラッグの失格を機に、ゴルフ用語で表現すれば、この二日間で大叩きをしてしまった近藤・田畑組は、12位でスプリングカップを終えました。また、後半、少しづつ浮上してきた松永・今村組は、近藤・田畑組と同点の13位でした。
今年のスプリングカップには、いつになく男子のトップランキング選手が多く参加しました。そして、メダルレースを実施せず、フリートレースを増やしたことにより、全ての選手が最後まで緊張感を持ってレースに参加していました。男子・女子の区別なくレースできたことは、特に女子にとって有意義でした。風速4から5メートルの練習では、原田・吉田組と近藤・田畑組の間に優劣はつけられません。それが、レースというプレッシャーと、特に女子にとっては、普段、味合わうことの無い、激しさとスピードの中で、自分達のレースをさせてもらえず、トータルの順位が示す差となって表れました。
目指すところをどこに置くかで違ってくるのでしょうが、私は、アビームの2チームには、日常の練習からインターナショナルの実戦を想定した、厳しさと激しさを持って、最高点に到達してほしいと願っています。
事前に4日間、一緒に練習したオーストラリア、いつも艇を並べに来るアルゼンチン、練習をを誘いに来るイスラエル、今回のレースではそれぞれ1位、2位、4位にななりました。3位になったフランスのコーチまでが、「冬にスケジュールを調整して一緒に合宿しないか」と言ってきました。チームアビームがインターナショナルレベルで認知されたような気がします。
ここでこそ、サッカーのオシム監督の言葉を借りて表現すれば、「日本人の特性、勤勉、俊敏性、多少のアグレッシブさを生かして」ということになります。私は、そこに「緻密さ」を加え、自分達を見失わないように、また、これまでのやり方に固執することなく、前向きに頑張って行きたいと思います。
3回目のトップでフィニッシュする原田・吉田組の写真を添付し、報告を終わります。

