2010年 イエールオリンピックウイーク (フランス・イエール) 報告 4月29日 大会5日
2010年04月30日 | コーチの声
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高気圧すっぽりの同じような晴天なのに、シーブリーズの吹き出しが早かったっり遅かったりするのはなぜでしょう。シーブリーズが、早く入ってくるのは大歓迎です。今日は、その早いほうのパターンで、風速3から4メートル、風向も比較的安定していました。
12時25分、風向225度、男子のレースが開始しました。ゼネラルリコールの後、ブラックフラッグのスタートもゼネラルリコールとなり、失格艇がでました。これで選手も頭を冷やしたのでしょう、スタートがやっと落ち着きました。12時43分、2回目のブラックフラックでスタートしました。
原田・吉田組は本部船の横を狙ったのですが、スタートラインに入るスペースが無く、10秒も遅れてスタートしました。ブランケットから逃げる2回のタッキングで、左に伸ばすことができたのは不幸中の幸いです。左方向に我慢して伸ばしたのが功を奏し、息を吹き返して風上マークを4位で回航しました。5位には松永・今村組が続きました。その後、二回目のランニングで1艇を抜き、3位でフィニッシュしました。10度左に振れ、しかもコースの左半分に強く吹いていた風をうまくつかんだから良かったのですが、レース運びとしては、乱暴だったかもしれません。ただし、トップグループから脱落せず、1艇とはいえ、順位を上げたことは評価できます。
原田・吉田組のつかんだ左振れの風が女子のスタート時に到達し、ゼネラルリコールの後、男子のフィニッシュを待って、風向205度に合わせてコースが作り直されました。
13時42分、近藤・田畑組も本部船の横を狙いました。2番手からスタートし、すぐにタッキングして右に伸ばしました。スタートラインは、アウトサイドリミットマークが有利になっていました。右に展開したグループの中ではトップの位置で走っていましたが、第1風上マークは左を選択したグループがごっそり先行し、21位の回航となりました。フィニッシュは17位でした。スタートラインの不利なサイドを選択し、コースは右と決めてかかった時点で、この成績はある程度決まっていたと言うことができます。
一回のゼネラルリコールの後、14時12分、原田・吉田組がアウトサイドリミットマーク横から1番手できれいなスタートをしました。左に長く伸ばし、パフを拾ってタッキングをした時には、全艇の前を余裕で走れるほどリードしていました。205度の風が吹いている時に海面を見渡すと、この時間帯は明らかに左方向にある島の方向が色濃く見えます。この様な根拠があれば、左方向に風を取りに行くのはギャンブルでとは言えません。しっかりした風をつかんでコースの中央に寄せてきたのですが、その風のラインから外れてしまうのであれば、もう一度、取りに行っても良いでしょう。その場合は、外れる前に取りに行くべきで、外れてからとりに行くというのでは、後ろを通過して行った艇に先を越され、抜かれることになります。このあたりの加減はケースバイケースなのですが、いずれにしても原田・吉田組は、そのような行動を取る必要もなく、危なげないリードで第1風上マークをトップで回航しました。その後もしっかり後続をおさえ、トップでフィニッシュしました。完璧なレースだったと言えます。
女子の第2レースは、14時50分に始まり、一回のゼネラルリコールの後、15時02分、ブラックフラッグでスタートしました。このあたりのスタートの間隔を見ると、風のあるうちに、そして安定しているうちに、とにかく、レースの数をこなしたいというコミッティーの気持ちが伝わってきます。
近藤・田畑組は、アウトサイドリミットマーク寄りの8番手で良いスタートをしました。少し左に伸ばしたところでトップの位置に出ました。それはそれで間違ってはいないのですが、もう少し左に伸ばし、しっかり左の風の入るところまで行っても良かったのではないでしょうか。コースの5分の1、走ったかどうかという位置でしたからなおさらです。繰り返しになりますが、全艇の前を切って集団の前に出るのは悪いことではありません。セオリーです。しかし、結果論になりますが、左が良いと確認できたところで左サイドにもう一度行くべきでした。左の奥に行った艇が良い角度とスピードで走りだしたから行くというのでは遅すぎでしょう。その時点で自分がつかんでいたパフも消滅していたかもしれません。左の風に乗ってくる艇の手前で、そして右から来る艇の手前と、風の舌先のような所で走ったとしたら、しっかりパフに入って風をつかんだ艇に前を走られてしまうのはしかたありません。「しっかり入ってから」というのは、オープンな海面、弱い風、シブリーズなどの基本と言えるでしょう。
第1風上マークの回航は29位、良いスタートをして、序盤トップの位置を走っていたのですから、悔いが残ります。フィニッシュは25位でした。
15時35分に始まった原田・吉田組の第3レース、右からの風をつかんで女子のトップ艇群が形成されたこともあり、「この時間帯からは左だけのスチュエーションと違うから、注意しろな!」と声をかけたことが災いしました。私は、「あまりコースを決めてかかるな、スタートも狙いすぎるな、まずは普通にスタートして、スターボードタックを走ってから」という意味を込めて言ったのですが、「左はもう無い」と考えてしまったのかもしれません。原田・吉田組は本部船の横から出てすぐにタッキングしました。少し走ったところで左振れの風が入り、アウトサイドリミットマーク寄りから出た集団が優勢になりました。風上マーク回航は25番でした。次に風下マークを回って左に展開したところ、今度は右のパフが入って右に位置した艇団にごっそり抜かれ、第2風上回航は30番台後半、フィニッシュは32位、ワーストの順位になりました。後から考えれば、何も言わずにおけば良かったと後悔します。
近藤・田畑組の第3レースは、16時21分、ゼネラルリコールの後、ブラックフラッグのスタートで、ラインの中央からまずまずのスタートをしました。「普通の良いスタート」と表現できるかもしれません。コースの中央を風を拾いながら走って行きました。しかし、コース取りを見ていると、「風を拾う」というよりも、数艇まとまってくる集団の前で、あるいは風上で、そして内側で、いずれにしても小さな集団に過剰に反応し、タッキングが多くなっていました。風がちょこまか振れているわけではありませんから、相手の後ろは通りたくない、あるいは相手をカバーしたいと言うことでしょうが、結果として、コース中央でちまちま走ることになります。素直に伸ばし、振れに対応して走った両サイドの艇に抜かれてしまう、典型的なケースかもしれません。
昨日だったでしょうか、また同じことを書きますが、必要に応じて「肉を切らして骨を切る」のコース取りがないとフリートレースでは集団を抜き去ることはできません。風上マークは14位、フィニッシュは10位になりました。
明日は、近藤・田畑組、原田・吉田組、共に5位の成績でメダルレースに出場します。メダルレースなりの難しさはありますが、走りが良ければ、艇数が少なくスタートラインが短いだけに戦い易いかもしれません。明日は楽しみです。
トップフィニッシュする原田・吉田組の写真を添付します。

470級 男子リザルト
http://sof.ffvoile.net/results/470m.htm
470級 女子リザルト
http://sof.ffvoile.net/results/470w.htm







