セール フォー ゴールド レガッタ 報告 2009年9月18日 (大会第5日)

小松 一憲
どんよりした曇り空、最高気温17度、最低気温10度、一週間前の気温24度の快晴を地元の人達が「ラブリー!」と言っていたのが良く理解できます。

女子のレースは11時に、風向、70度、風速5・5から8・5メートルで開始しました。このコンディションが、男子の2レース目のスタート時間15時に、風向55度、風速4から6メートルへと変り。時間の経過とともに左へ振れ、風速が落ちて行ったことになります。潮流は、女子が強い向い潮の中で行われ、男子の2レース目は弱い追い潮になっていました。

近藤・田畑組の第1レースは、比較的すいていたアウトーリミットマーク寄りの1番から素晴らしいスタートをして左に伸ばしました。沖の方は、向い潮が強く、左の崖を考えれば、左で展開するのはセオリーだったと言えます。最初の小さなパフで右にタッキングを返しましたが、これが少し早すぎて、彼女達より左に150メートルほど伸ばしたイギリスが良い角度のパフをつかんで第1風上マークをトップで回航しました。近藤・田畑組は5秒差の2位で回航し、後続も4から5秒差で4艇続きました。トータルの成績、2位から6位までのチームで形成されたトップグループでした。イギリスが抜けて行って、一時は2位の近藤・田畑組に20秒の差を付けたのですが、第2風上マークで再び5秒差、2回目のランニングで近藤・田畑組が逆転してトップに立ちました。その後のクローズホールドとランニングでもトップを守りフィニッシュしました。

第2レースは、ラインの真ん中からスタートし、大半の艇と共に左の海面で展開、風上マークを8位で回航しました。第2風上マークで4位に上がり、そのは順位変わらず、フィニッシュしました。今日の1位と4位の結果、トップで明日のメダルレースに臨むことになりました。しかし2位まで上がってきた強豪オランダとは1点差、その後ろも僅差で並んでいます。

男子の第1レース、本部船寄り左10艇の所からまずまずのスタートをしました。第2レースも同じようなポジションから無難に出たのですが、後で見せてもらったビデオで確認すれば、どちらも全体に凹ん場所からのスタートでした。第1レースは左に展開し、第2レースは右展開からコース中央、さらに左端まで走り、風上マークに向いました。第2レースは、コース全体が風下から風上への追い潮になっていましたから、風の選択だけでタクティクスを取れば良いコンデションになっていました。第1風上マークをどちらも8位で回航し、第1レースは、4位まで上がりながら最後のランニングで順位を落とし7位のフィニッシュになりました。第2レースは、2回目のクローズホールドで風が左に振る傾向があったのを見逃し、右に強引に伸ばした結果、20位まで落ちました。最後は15位まで挽回してフィニッシュしましたのですが、メダルレース出場の10位まで合計10点足りず、14位でこの大会を終えることとなりました。
やはりレース序盤3レース目のスタートにおけるBFDの失格が、強風で中止され、レース数が少なくなったことも災いし、その後の彼等のレース全般の歯車を狂わす結果になりました

近藤・田畑組は、この大会の第1レースの17位を捨てレースにし、フリートレースの最終日にトップを取るという、しぶといレース運びをしました。これまでの近藤選手であれば、北京オリンピックの初日のつまずきが象徴しているように、重苦しいムードを払拭することができず、引きずったままレースすることが多かったように思います。この反発力の原動力は、田畑選手の経験もさることながら、「はきはきとした元気よさと明るさ」によるものと考えています。彼女の加入により、男子も含めアビームチームの日常のムードも転換しました。

メダルレースは、マッチレース的な性格を持っています。強い気持ちを前面に押し出し、引くことのないよう、アグレッシブで賢いレースを見せてくれることを願っています。