2009年 470級世界選手権大会報告 8月26日(大会4日)

小松 一憲

決勝第一日は、三日間続いた南東の風から一転、西風でのレースとなりました。西風は、岸から吹く為に「振れ」と「むら」が多く、時には予測しがたい変化もして難しくなります。風速は4・5から7メートルで第1レースのほうが平均的に強く、第2レースは若干落ちました。潮流も昨日までの170度方向から一転、330度、0・3ノットと弱くなりました。

近藤・田畑組は、第1レース及び第3レースのスタートに於いてアウトサイドリミットマーク寄りの9番手、そして4番手から無難にスタートをしました。第2レースはグッドスタートと言った方が良いかもしれません。しかし、第1風上マークへのコース取りとタッキングのポイントが悪く、スピードにいつもの伸びも無く、苦しい展開となりました。スピードの無さは、マストレーキの選択と、このところの傾向でピンチアップモードで走らすことが必要以上に多くなった為と見ています。また、今日の第1レースは10位で風上マークを回航しながら、風下マークまでに28位まで落ちてしまう、ランニングのコース取りのミスもともなって、歯車の噛み合わない、もどかしいレースをしていました。いずれにしても頑張って修正し、残りのレースをしっかり走ってほしいと思います。

原田・吉田組は、第1レース、ゼネラルリーコール後、黒色旗掲揚のスタートで、アウトサイドリミット寄りの5番手から出て、BFDの失格となりました。彼等を含めアウトサイドリミットマーク近くの艇が数艇ラインをオーバーし、黒色旗掲揚でのゼネラルリコールのきっかけを作ったのでしょう。
潮流はラインの角度360度に対し、30度の角度(330度方向から)で右ななめ横から流れていました。昨日までの強い向い潮と違って、アウトサイドリミットマーク寄りを狙う時には、それなりの注意が必要でした。ラインの見極めの甘さと、リミットマーク近くにできる集団の形を忘れて、自分の横に位置する艇との相対的な位置関係でスタートした為に起こったBFDの失格でした。今年だけで5回を超えるリコールです。インターナショナルのレースで、前に出て行く度胸は評価します。しかし、何か基本的な所で、欠落しているものがないか胸に手を当てて考えてほしいと思います。「他の上位の艇も失格した」と言ってしまえば聞こえは良いのですが、もったいないの一言に尽きます。
第2レースは、一回のゼネラルリコールの後、黒色旗の掲揚されたスタートで本部船左横、4艇目からまずまずのスタートをしました。スタートした直後の一瞬のタッキングチャンスを逃し、次のタッキングポイントをあせり過ぎ、右に展開するのに苦労することになりました。それでも風上マークは16番で回航したのですが、ランニングでコースミスをして風下に行くまで、10艇ほど抜かれてしまいました。第2風上マークまでのコース取りは、左に変化した風をうまく使い、またランニングでは、「マーク」と「集団」と「風」の位置関係を考え、セオリーどおり、きちっと走った結果、大きくジャンプアップし2位でフィニッシュしました。

昨日、「レースは半分、まだまだドラマがおこる」と書きました。原田・吉田組が、その主役になるとは正直なところ思いませんでした。BFDの失格が帳消しになり、振り出しに戻すことができました。頂点を目指す為のスタートラインに再び立てたと考え、明日からまた基本通りの戦いを進めてほしいと願っています。