2009年 470級世界選手権大会報告 8月23日(大会初日)
2009年08月30日 | コーチの声
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6時30分、毎朝ウオーキングを始めるのですが、日増しに涼しくなり、快晴の空の色は日本で言えば「10月の運動会の朝」を思わせます。大会初日、風待ちの陸上待機から始まりました。
待つこと1時間半、上空の雲が西方向から流れ、やがてその雲の動きが止まり、その後、厚く黒い雲の出現と共に南東の風が安定して吹いてきました。
レースは、1時間半遅れの13時30分に始まりました。コースは、陸地と平行に北から南にA・B、二つ作られ、男子がAコースを使って95艇を3グループ、女子はBコースを使い、同じく57艇を2グループに分けて、2レースが実施されました。
レース海面は水深が15メートルと浅く、海底に日が差し込むからでしょう、海草が生えて、その草の切れ端が海面に漂い、センターボードやラダーに引っかかる厄介な問題になります。そして今日は、170度方向から0・5ノットの潮流がありました。
毎日グループ分けされるのですが、今日は近藤・田畑組が吉迫・大熊組(ベネッセ)と同じグループ、男子の原田・吉田組は渡辺・谷川組(SPN)と同グループになりました。アウターとインナーを交互に、男子も3グループがそれぞれ1回づつ使うようにレースが行われ、レース運営は公平な印象です。
風向、130から140度、風速、第1レース、5から7メートル、第2レース、6から8メートル、風向変化は、10度前後、風速も徐々に上がって文句ないコンデションになりました。
近藤・田畑組は第1レース、本部船の左、9艇目、第2レースアウターリミットマークの右、5艇の所からいずれも良いスタートをしました。
本部船側から良いスタートをするとそのまま左に伸ばす傾向があり、その後、自分達の風下後方を通過して右に展開した艇に前に出られるケースが多々あります。これは、左に伸ばしながら、上り角度重視の走り、言いかえればピンチアップモードのまま走ってしまうことが原因で起こります。また自分のポジションが左にいる艇に比べ、勝っているということで、集団の大半が右方向に行ったにもかかわらず、カバーを怠ってしまうのです。いずれも良いスタートをしていながら、第1上マーク順位を悪くする原因となります。
本部船寄りから出るスタートに限らず、そこそこのスタートをした時に、右にかなければいけない、あるいは行った方が良いと考えていながら、競っている艇が風上にいる時に自分から行動を起こしてその艇の後方を通過することを嫌い、タッキングを躊躇する、そのうちに右方向に風が振れて、右方向に展開するチャンスを失う、このようなことを何回も経験し、失敗しながら勉強していくのでしょう。
第1風上マークを3位で回航し、ランニングで順位を落として10位でフィニッシュはすなど、近藤・田畑組のコンビネーションというか二人の競技力の完成度は、まだ低いと私には見てとれました。二人は、お互いに経験を持っています。それを生かし、1+1が2になるには、もう少し時間が必要で、田畑選手がクルーとして力量を発揮するのも少し先になるでしょう。今日の成績は、6位と10位、世界ランキング2位の近藤選手にとっては不本意でしょう。しかし私は、二人のポテンシャルが楽しみで、今日の2レースを踏み台にジャンプアップしてくれることを信じています。
男子の原田・吉田組は、第1風上マーク、第1レース1位、第2レース2位と素晴らしい順位で回航しました。第1風上マークの順位が良いということは、「スタートが良い」、「スピードが良い」、「コースが良い」の三つのうち少なくとも二つが良くなくては、その順位で回航することはできません。第1マークの順位が良いということはフリートレースの主導権を握るということですから、この上ないアドバンテージと言えます。
次に、この順位を守るには、「スピード」、「テクニック(ボートハンドリング)」、「タクティクス」が必要になるのですが、ここに、二人のひ弱さと未熟さを感じます。経験で補えると言えば言えなくもありません。しかし、それでは消極的すぎで時間もかかります。日々の練習から、そこのところを強く意識し、より厳しく自分自身が取り組む姿勢が大切でしょう。今日の成績、2位と5位、二人でコンビ組んで短時間でこのレベルまで来ました、彼等のポテンシャルもまた私には楽しみです。
今日よりも明日、明日よりも明後日・・一日一日、1レース1レース勉強して上手に、そして強くなってほしいと願っています。今日から始まった世界選手権ですが
一日一日を積み上げていくだけです。
