2009年06月 アーカイブ

近藤 愛 & 田畑 和歌子

朝は雲に覆われていましたが、9時頃には晴れてきて、風も360度から4~5メートル吹いてきました。

メダルレースは、ハーバーの目の前の海面で行いますが、岸からの打ち返しの波とコーチボートの波で三角の波が立ちます。

ポイント差が少なく、風速も4~5メートルと弱かったので、メダルレースでの接戦が予想されました。

誰かを抑えたりせず、無難にスタートを切ろうと思っていましたが、結果的にオランダ艇に下につかれ、出遅れスタート。

その後、シフトを掴みますが、クローズもダウンウインドも全艇が集団になっていたので抜け出せません。

3~6位の間を争っていましたが、フィニッシュは5位。

デンマークに逆転され、総合3位となりました。

私たちは、艇を走らせるうえで一番大事な基本動作が、まだ確立されていません。

メダルレースのように、ショートコースで戦うときに失敗が重なるとすぐに追いつかれてしまいます。

今回のヨーロッパ遠征では、3大会出場しましたが、すべての大会で上位を争うことができ、自分達に必要なことを新たに見つけることが出来ました。

近藤・田畑組としての初海外遠征は、とても収穫が多い遠征でした。

これからも、さらに上を目指して頑張ります!

近藤 愛 & 田畑 和歌子

今日も雲ひとつない快晴です。

しかし、今日は朝から風がありました。

定刻にスタートをし、その後3レース実施されました。

1レース目 355度 4メートル
本部船側から良いスタートを切り、上マークをトップで回航するものの、リーチングとフリーで追いつかれ、走りも苦しく2位フィニッシュ。

2レース目 355度 3~4メートル
スタートをして右方向に展開したかったが、タックできず、ここでも走りがいまひとつで4位フィニッシュ。

3レース目 350度 2~4メートル
スタートで遅れ、アウター側からスターボード艇の後ろを切ってゆくが、1レース目、2レース目の走りを踏まえて改善したのが良く、そのポジションから上マークを3位で回航。

その後、風が弱くなるのと同時に北東にシフトし、後ろからジャンプアップした選手もいますが、2位でフィニッシュ。

今日の成績で総合2位になりました。トップとは6点差。3位とは1点差、4位と2点差と、ほとんど点数差はありません。

初日と今日のレースで走りが苦しいことが多く、色々と試みながらレースに取り組んでいます。

明日は最終日のメダルレースです。

しっかりとした走りで春のヨーロッパ遠征で最後のレースを終えたいと思います。

近藤 愛 & 田畑 和歌子

今日も朝から快晴。そして風がありません。

昨日同様、9時にAP旗が掲揚されました。

そのまま陸で待機しましたが、私達のレースエリアは風が弱く、夕方5時にAP、A旗が掲揚され、今日もレースはノーレースとなりました。

近藤 愛 & 田畑 和歌子

今日の朝の気象情報では風が北の風2~5ノットの予報でした。

その予報の通り風が弱く、朝9時に女子のマッチレース以外のエリアのスタートの延期を示すAP期が掲揚されました。

そのまま陸で待ちましたが、雨と共に少しの風が吹いてくるものの風が弱く安定せず、2時半にAP旗とA旗が掲揚され今日のレースはノーレースとなりました。

明日の予報は北風9ノットとなっていました。

集中力を切らさず、明日のレースに臨みたいと思います。

近藤 愛 & 田畑 和歌子

キールウィーク2009が始まりました。

今回のレースは、小松コーチ・男子チームが日本に帰国したので、女子チームのみの参加です。参加艇数は、女子20艇・男子60艇です。

470級のレース海面は、ハーバーから北西側に1時間以上も走らなければ着かないほど、遠い海面です。

ハーバーとレース海面の曳航や、昼食、予備艤装品など、韓国チームのコーチであるキムさんにお願いしたので、安心してレースに望めています。

1レース目 240度 4~6メートル
定刻11時にスタート信号が揚がりました。

女子20艇では、長すぎるくらいのスタートラインで、上からラクラクのスタート。

普通に行けば、そのまま抜け出せるところが、スピードがいまひとつで、3位。

2レース目 255度 4~6メートル
下スタートで、少し出遅れ。その後、タックの位置で集団から抜け出すが、相変わらずスピードがいまひとつで、行きたい方向に頭を出せず、取りたいコースが取れなかったです。

3レース目 290度 4~0メートル ノーレース
上マークに行くまでに30度以上の風の振れ幅があり、振れた方向にいなかった為、上マーク15位、その後4位まで順位を上げたが、風速が0メートル、O旗が掲揚されていたのでロッキング競争になりましたが、ノーレースとなりました。

今回のレースはヨーロッパ選手権で私達の船が破損し、キールから30キロ離れたところに修理に出しています。

その為、もう1艇の船を使用してレースに出場しています。船のセッティングが私達に合う所を探しながらレースをしています。

今日で総合4位ですが、明日以降、良い走りが出来るようにしていきます。

小松 一憲

抜けるような青空、快晴の一日になりました。朝、6時に出艇し、約25分曳航して、細長い湖の3分の1、南に移動してレースを行いました。朝のうち残っている、山から湖に吹き下ろす風は、165度、3・5から5メートルで安定していました。
7時8分、男子のゴールドフリートから始め、続いて女子、男女共にゼネラルリコールが一回づつあり、7時35分に女子がスタートしました。女子のトップを走っていた近藤・田畑組がトラぺゾイド・アウターの風下マークに150メートルまで近づいた時、レースが始まって1時間が経過していました。風は左の山の崖に近い所から急速に無くなってきました。男子は、第2レースを8時24分にスタートしたのですが、風上マーク到達までに湖面全体に風が無くなり、中止されました。続いて8時45分にハーバーに戻れの指示が出されました。

ハーバーに戻って風を待つこと、5時間半、それでも風は全く吹かず、午後3時、大会のレーススケジュールを終了する信号が出されました。結局、メダルレースはおこなわれず、今日の第1レースの安定した風の中、スタートからフィニッシュまで、非の打ちどころが無い走りで、トップを取った原田・吉田組が、2位に4点差を付けて優勝しました。女子の近藤・田畑組は、今日のレース、2位でフィニッシュし、トップに4点差まで迫りましたが、2位で大会を終えることになりました。

原田・吉田組は、本部船、横3艇、左から出て、すぐにタッキングし、右に少し伸ばしました。次に集団をカバーする為にコースの中央に出て行き、風を拾いながら風上マークをトップで回航しました。その後も安定した走りでトップをキープし、フィニッシュしました。

近藤・田畑組は、ブラックフラッグの上がったスタートで、本部船寄りに集まった艇団の中から素晴らしいタイミングで出ていきました。風上マークは、一艇身差の2位で回航し、インナーコースのランニングに入ってすぐにトップに立ち、第2風上マークから後続を30秒も離し、ほぼダントツに近い走りになりました。ところが、前述の通り、風下マークで付近で風が弱くなり、後続に追いつかれ、2位に後退してフィニッシュしました。

470級に於いて、ヨーロッパ選手権は、世界選手権に次ぐメジャーな大会です。優勝した原田・吉田組にとっては、海外での初優勝でした。これを励みに、そして謙虚に、なおいっそう厳しく練習に取り組み、強い選手に成長してほしいと願っています。

近藤・田畑組は、大会3日目、レース前にイスラエルの選手に衝突され、一時的ではありましたが、精神的にリズムを崩したのが響きました。気持ちを切り替え、調子を取り戻したですが、実施されたレースが少なく、あと一歩、トップに届きませんでした。しかし、デルタロイド(オランダ)優勝に続く2位、コンビを組んで半年の二人には、大きな自信になったことでしょう。今までの取り組みが間違っていなかった証明でもあります。ぜひこれからも、どん欲に練習し、世界を舞台に暴れまわる姿を見せてもらいたいと思います。

「勝って兜のを緒を締めよ」、「実るほど深く首を垂れる稲穂かな」の言葉を胸に、奥ゆかしさを持ち、スマイルいっぱいの、強いチームを目指し、私達は世界に挑戦することを誓います。

報告を終わります。


Team ABeam スタッフ

レース最終日、フリートレース1レースのみが行われ、メダルレースは行われなかったようですが、すばらしい速報が来ました。

結果:

原田・吉田組 優勝
近藤・田畑組 第2位

みなさま、ご声援ありがとうございました!

小松 一憲

晴れ、南西の風、1から6メートル、心配していた通りになりました。風はそこそこあるのに、風向と風速が安定しません。15時まで陸上で待機し、レースエリアがボートで曳航して40分かかる、湖の南の端に変更されました。そこは、東西に切り立った崖が迫り、湖面の幅は約1500メートル、南には残雪の残る高い山が連なっています。冷たい湖面から岩肌の温まった山に向かって風が起こり、両側の崖でビル風のように収束されて強くなる、イタリア・ガルダ湖と同じスチュエーションの場所でした。しかし、ガルダ湖と比べると、スケールが小さく、その小ささは10分1、あるいはもっと小さいと表現した方が良いかもしれません。確かにそれなりの風が吹いていました。しかし、長続きせず、むらもありました。なんとかレースをしようと、レースコミッティーも一生懸命でした。南北に細長いトラぺゾイドのコースを設定し、16時22分、5から6メートルのコンデションで、男子のゴールドフリートをスタートさせました。

原田・吉田組は、本部船横、3艇左からうまく出て、すぐにタッキングし、右の崖方向を目指しました。崖沿いに吹く風を拾いに行き、トップないし2位の位置にいたのですが、突然風が止まり、走っていた艇があちこちを向きだしました。ここでコミッティーは、レースを中止しました。続いて、全てのレースを明日に延期し、今日のレースを終了しました。
ハーバーに帰ると明日(最終日)の、スケジュールの変更がが発表されていました。朝7時にレースが開始され、フリートレースを、男女共に少なくとも1レースおこない、その後にメダルレースが予定されています。
朝7時のレースに合わせ、私達も4時45分起床、5時45分宿出発と、朝のスケジュールを変更しました。
さて、風はどうなるのでしょう、朝6時半、いつも全員で、近くのパン屋さんに歩いて買いに行くのですが、今朝の湖面は凪いでいました。明日も同じく、期待できないかもしれません。

小松 一憲

曇り時々晴れ、湖に出ると、水が冷たいせいか手袋がほしいほどです。今日は10時半のレース開始に合わせ9時半に出艇しました。予報通り、南西の風が吹いたのですが、心配したとおり、風向が安定せず、レースが成立したのは、16時からスタートした男子ゴールドフリートの1レースだけでした。
レースコミッティーは、始めに女子をスタートさせようとしたのですが、終日、290から330度の間で左右に大きく、約20分の周期で、ゆっくり振れを繰り返す風向に翻弄されました。女子のスタートにおいては、11時13分に今日の1回目、11時24分に2回目、12時10分、一旦陸上に戻り風待ち、13時20分再度出艇、14時45分3回目、15時15分4回目、16時02分5回目、(16時10分スタートオーダーを変更して男子ゴールドフリートがスタート)、16時19分6回目、計6回のスタートを試みて、そのつど、延期信号が揚がり、風向が安定するのを待ちました。風向もさることながら、風速も、上空を流れる雲の通過ごとに、1メートルから8メートルの幅でアップダウンを繰り返しました。
最初の報告で、コの字型に山に囲まれた細く小さなトラウン湖を見て「ここを開催地に選んだのは間違い」と、自分の印象を書きましたが、危惧していたことが現実になりました。北東の風で3レースできた初日は別として、南西になってから、この4日間で女子は2レースしか成立していません。

男子、第1レース、16時10分、ライン上に、均等に並んだ、2点スタートの真ん中から出ました。1艇のリコールがありましたが、1回のスタートできれいに出たのを見て、さすがに男子のゴールドフリートだと思いました。原田・吉田組は、ラインの中央で、並んでいた周りの艇全体と共に、凹んでいたに違いありません。しかもその中で、消極的なタイミングでメインシートを締めました。60秒持ちこたえられず、ホープレスに入り、タッキングをして、右にフレッシュウインドを求めて出て行きました。
苦しいスタートをしたと言っても、彼等の後ろには4分の1の艇がいました。挽回のチャンスが無かったわけではありません。しかし、第1風上マークは後ろに1艇しかいない回航になりました。
その原因を作ったのは、艇の走り(スピード)では無く、断続的に塊で入ってくる風のとらえ方が悪るかったからです。パフをつかんで、コースの中に返してくる集団を、内側(風下)で受けるコース取りが目立ちました。しっかり、パフの中に入り、タキングしなければいけないところを、集団を意識するあまり、パフに入りきらずにパフの手前でタキングしてしまったのでしょう。
何艇かの後ろを通っても、あるいは、それが大きな振れの場合であれば、たとえ集団の中であろうと、パフにしっかり入った所で、タキングしなければいけません。「肉を切らして骨を切る」の気持ちで、小さな振れに目をつむり、大きく振れる可能性のある方向に我慢して走り、フレッシュウインドの中で次の振れを待つ、そういった使い分けをしながら走る必要がありました。
ランニングと第2風上マークへの走りで、劣勢を挽回し、14位に浮上し、フィニッシュしました。

明日もまた、南西の風と、予報が出ています。風速も今日より弱いということなので、おおよそ察しが付きます。トータルで1位と同点のトップにいますが、ここでは得点など考えず、コンデションがどうであれ、昨日よりも今日、今日よりも明日、上手に戦うことだけを考えて、一戦一戦を大切に、しっかり勉強して欲しいと思います。

小松 一憲

昼、12時からのスタートを10時半に早め、朝のうち吹いている南寄りの風を狙って、スケジュールが変更されたのですが、時折雨が強く降り、そのつど風向風速が大きく変化する、最悪のコンデションとなりました。
雨が止んで、南の風が少し安定した12時30分に出艇しました。
13時30分、風速7から9メートルで男子がレースがスタートしました。男子がスタートして、女子のスタートまで、20分の間に風速が、Max14メートルまで吹きあがってきました。そこまで吹きあがりながら、風にはむらがあり、場所によって7メートル前後まで落ちたり、長続きもしません。
男女ともに1レースを終えたところで、今日の第1レースを予選の最終レースとしていた男子は、成績集計の為、一旦ハーバーに帰りました。

引き続き女子は、第2レースがおこなわれました。
スタートして約25分走った所で、風が急速に落ちていき雨が激しく降ると同時に風向も180度変化しました。レースはそこで中止され、ハーバーに戻りました。女子のスタート直前まで平均で10メートル吹いていた風が徐々に落ちて、やがてあるかなしかの風になり、180度、変化した弱い風が約20分続きました。その後は、終息し凪になるという大変なコンデションでした。

男子は、今日から決勝レースと理解していましたが、スケジュールの変更が出て、予選レースを1レースおこない、成績集計後に決勝レースのグループ分けをおこなうという掲示を見落としていました。結局、グループを間違えて走って、成績はDNC(無効)となりました。8から11メートルの中を7位でフィニッシュしましたが、大チョンボでした。同じく、帆走指示の変更を見落としてマークを間違え、せっかくの1位をふいにして優勝も逃した、4月のスプリングカップ(フランス)に次ぐ大失態でした。大雨が降っていて掲示板のチェックが甘くなった、変更を示す掲示が見にくく見落としやすかった、たまたまその日に限って、などは言い訳になりません。選手任せにした私にも責任があり、大反省しています。

女子第1レース、風向165±10度、風速8から11メートル、リミットマーク寄り1番を狙っていましたが、待っている間に風下に落とされ、ラインを切れずにタッキングして8割の艇の後方を通過し、右方向に出ました。コースのプランは左の岸に向かうということだったのでしょう、フレッシュウインドをつかんだ所で、左に返しました。ところが目の前でタキングする艇がいて、仕方なく右に出るというコース取りとなり、風の振れではなく、仕方なくする、タキングの回数の多い走りになりました。
強風でスタートラインに並ぶ時は、大変な速さで風下に流されることを計算に入れていなくてはなりません。強風の中でタッキングの回数が多いことは、止まっている時間がが多いことを意味します。基本的な強風の留意点です。第1風上マークを17位で回航しフィニッシュは12位でした。

女子第2レース、風向変わらず、風速0から13メートル、アウトサイドリミットマーク寄り2番で出て左を伸ばし、岸方向に走って振れに合わせながら風上マークへと向いました。スピードも良く、トップで回航しました。風下マークを回り、しばらくして前述の通り、風が無くなって中止になりましたが、強風できちっと走れていただけに残念でした。

レース日程の残り三日間、天気予報では、南西の風が続くようです。初日のように、午後から北東の風になれば、それなりに安定するのでしょうが、とにかく不安定な風の中でのレースが予想され、レース数も、どれだけできるか解りません。1レース1レース、とにかくに大切に戦う必要があります。原田・吉田組は今日、大きなミスを犯して、大事な1レースを無駄にしてしまったのですが、上位選手達も順位をまとめられなかった為にトップに位置することになりました。しかし、このコンデションでは、順位は、有って無いようなものです。近藤・田畑組も、ぜひリズムを取り戻し、基本に忠実にレースをこなしてほしいと思います。

小松 一憲

小雨、曇り、晴れと天気は変化しました。ただし全体的には下り坂傾向です。風の予報は、南西の風、風力2から4、昨日の報告で、予報を風速1から3ノットと書きましたが、「風力1から3」の間違いでした。南西からの風がしっかり吹いていたのは午前中で、レース予定時間の12時には、南の風4メートルにまで落ちていました。
その後風は強まることなく、15時に凪となり、1レースを終えた後、一旦ハーバーに帰って風を待ちました。その後再び17時30分に出艇しましたが、またしても風が凪いで、16時15分にレースが行われないまま終了しました。

今日の最初のスタートは女子からで、予定通りに始まったのですが、1回のゼネラルリコールの後マークを10度南南東方向に打ち直し、50分後に再開されました。トラウン湖は、水深200メートルと聞きました。マークの打ち変えには時間がかかります。
この待ち時間に、近藤・田畑組にアクシデントが起こりました。スタートラインの風下で、スターボードタックの状態で船を止めていたところへ、イスラエルの女子がポートタックでぶつかってきたのです。ウオーターブレーク前のサイドデッキが陥没し、バウのエアータンクに達する穴が開いてしまいました。これをダックテープでふさぎ、次のスタートになんとか間に合わせたのですが、いつもの冴えが見えない走りになってしまいました。

12時57分、風向170±10度、本部船寄りにできた集団の風下から凹んだスタートになりました。タッキングして逃げ、右のフレッシュウインドをつかみに行きました。
逃げて右に出ようとする二人でしたが、風上でタッキングをされるなどして、なかなか思い通りに走らせてもらえず、おまけにクローズホールドのスピードもいま一つでした。それでも第1風上マークを6位で回航しました。リーチングのコースに入ってすぐ、一艇後ろにいた、現在トップ争いをしているイタリア艇に風上突破されました。このようなシーンは、近頃は全く見ることが無かったのですが、全ては、ぶつけられて穴が開いたことでの精神的ダメージであると私には見受けられました。その後、ランニングで順位を落とし、クローズホールドでも浮上できず、14位でフィニッシュしました。気持ちを入れ替えるだけの問題ですから、後半戦、これまでのように元気ある戦いを見せてほしいと思います。

男子第1レース、13時15分、風、変わらず、アウトサイドリミットマーク横、一番からスタートし、タッキングしてスターボート艇の前を通過して右の岸方向に伸ばしました。リミットマーク横、一番を狙う際の強い気持ちと、テクニックを駆使してのスペース作りを見て、彼等に「意地」のようなものを感じました。前日、少し強く言ったのが効いて、彼等の闘争心を呼び起こしたのでしょうか、私には、大変うれしい変化に見えました。これまでのように、あっさりと城主が城を受け渡してしまう様な戦いぶりとは、あきらかに違っていました。
スタート後、彼らより200メートル左に伸ばしてタッキングしたグループが左に振れる風をつかみ、トップスタートしていながら、途中、苦しい位置関係になりました。しかし、走りが良かったからでしょう、その場を持ちこたえ、風上マークへの寄せ方も良く、2位で回航しました。トップは韓国、3位はオーストラリアでした。
第2風上マークまでの間でトップに浮上しました。トップの韓国は3位に落ち、ここからオーストラリアの猛追を受けたのですが、守りきり、3分の2艇身差でフィニッシュしました。オランダの試合と合わせ、オーストラリアと競って、負けなかったのは、今回で2回目、逆に負けたのが2回、この勝率をなんとしても引き上げるという気持ちで、自分達のテクニックをさらに磨き、これからも戦ってほしいと思います。

水が幸いにも入らず、走りに影響ない、しかも自分のミスで受けたダメージでも無い、そのスタート前のアクシデントで精神的にバランスを崩した選手と強い気持ちで臨んだ選手が繰り広げる戦いぶりを見ながら、ヨットはスポーツであるとつくづく思いました。

私は「セーリング競技は、ヨットを使って競う人間と人間のコンテストだ」と、選手によく言います。メンタルと言うのか、気持ちと言うのか、いずれにしても「何事にも動じない強い気持ちと、戦う気持ちをもって、経験で養った判断力と練習でつちかった技術を駆使し、変化する自然に対応し、作り上げたスピードを再現しながら人間と競う」のがヨット競技であると定義づけています。
試合は、日程の半分を消化しました。後半戦、1レースづつ上手になってくれることを願っています。

小松 一憲

曇り時々晴れ、風の予報は、午後、南西から北の風、2から3ノットと表示されていました。湖から北方向を見ると、左の山を越えて吹いてくる風になります。この風向は、現地入りして二日目の練習で経験しました。風速の幅と、安定しない風向に驚きました。
少し陸上で待機させられ、11時40分に出艇しましたが、やはり、風は安定せず、湖上で13時まで待ち、280度の風、5から6メートルでスタートしました。しかし、2周目のクローズホールドのコースに入った所で風が無くなり中止になりました。
15時になって風速3メートル、風向0度で安定しそうな気配が見えたところで、レースが再開されました。しかし、このレースも、徐々に風が弱くなり、トラぺゾイドの上下を1周し終わった所でコースが短縮されました。結局、男子の1レースが成立し、女子は、何回か、スタートが行われましたが、風向が大きく変化したり、風が無くなったりで、待機のまま中止されました。

男子第1レース、風向0±15度、風速1から3・5メートル、アウターリミットマーク横、1番できれいにスタートしました。1分走った所でタッキングをして、スターボードタック艇の前を通過し、艇団の中央に位置しました。この位置取りで、主導権を握り、第1風上マークをトップで回航しました。2位の艇に25秒差をつけていましたが、これを徐々に広げ、フィニッシュでは3分以上の大差になっていました。

中止になったレースは、スタートの失敗、クローズホールドとランニングに、コース取りのミスもあって、後ろに1艇しかいない順位で走っていました。トップとは大差で、目を覆いたくなるほどでした。レースは、中止されて当然のコンデションでしたが、日本でおこなわれていれば、当たり前のように、どこかのマークでコース短縮の指示が出て、成立していたことでしょう。ここが日本でなくてラッキーでした。
やり直したレースも、風が弱くなった時点で、中止の判断が出ると思われたのですが、全艇がなんとか走れていたのと、風のむらや風向変化がさほど大きくなかったこと、コースを問題なく1周していること、などの理由で短縮して成立させたのでしょう。トラぺゾイドでコースを短縮するのは、ヨーロッパでは珍しく、自分でも記憶がありません。このレースが成立したことは、原田・吉田組にとって、中止になったレース同様、ラッキーでした。

昨日の報告にも書きましたが、ここでは何が起こっても不思議ではありません。湖面全体を見渡し、雲の変化、気温の変化などに気を配り、リスクの少ないコース取りを心がけるべきです。そして、どの様なことが起こっても動揺することなく、戦いを進めていくことが肝心です。
これは、ここだけの特別な戦い方ではありません。どのレースにも言える、当たり前のことです。予測しがたいトリッキーなコンディションであれば、なおさらのこと、基本が大切になるということでしょう。

小松 一憲

本日(6月8日)より、レースが始まりました。ザルツブルグの北北東約60キロのトラウン湖は、南北に20キロ、東西に5キロほどの細長い湖です。川となって湖水が出て行く北側が開け、コの字型に山に囲まれています。南東から西にかけ、残雪の峰が連なり、水温は冷たく、選手は、ドライスーツやフルのウエットスーツを着用しています。
6月2日より現地での練習を開始しました。しかし、風が弱すぎ、まともに練習できた日は3日あったでしょうか、それも風向風速共に安定せず、この湖が、ヨーロッパ選手権の開催地に選ばれたことを、間違いだと思いました。基本的には、朝のうち山から吹き下ろす南寄りの風、昼に一度、凪になり、その後、180度反対の北寄りの風に変わる、イタリアのガルダ湖に類似した風のパターンになります。レースは、毎日12時から、一つのエリアのトラぺゾドコースを使って、男子41艇づつ2グループ、女子39艇の1グループでレースが実施されます。レース初日の今日は、練習いていた1週間がまるで嘘だったかのような風が吹きました。陸上での風待ちの後、12時40分に北の風が入りだしたところで出艇しました。風速は4メートルから7メートルの間で強弱があり、むらもあって、トリッキーなコンデションに変わりはないのですが、風軸は、25度のまま6時近くなって凪が始まるまで変わらず、安定していました。

女子第1レース、13時30分、風向・25±10度、風速・4から6メートル、本部船寄り、10艇左から良いスタートをしました。大半の艇がスタート後すぐにタキングして右の岸方向を目指しました。
この湖ではオーストリアの選手も、これまでレースをしたことが無いということですから、この湖での戦い方を知っている選手は、ほとんどいないはずです。しかし、山が岸までせまる地形を見て、右方向に収束された風のあることを、スタート前の短い時間の試走で確認してしまうあたりは、さすがインターナショナルレベルの選手達です。近藤・田畑組は、それを理解していなかったわけではないのでしょうが、スタートが良かった為に、少し左方向に伸ばし、艇団の左に位置して展開する形をとりました。しかし、これが災いして、第1風上マークの回航は33位でした。そこから徐々に追い上げていき、風上と風下コースを2周するうちに5位まで順位を引き上げ、フィニッシュしました。この様に追い上げられるのは、艇のスピードと経験と落ち着きがあってのことでしょう。世界ランキング2位の実力と言えるかもしれません。

男子第1レース、13時54分、風変わらず、本部船寄り、5艇、左に並んでいましたが、苦しくなり、30秒前に、自分からその場を嫌って、隙間を探しに行きました。10艇程走ったところの隙間にねじ込むようにして入り、出て行きました。3回のたキングをして、大きなダメージなくフレッシュウインドをつかみ、右方向に伸ばしました。第1風上マークを13位で回航し、その後、追い上げて、8位でフィニッシュしました。

女子第2レース、15時23分、風向25±10度、風速5から7メートル、この時間帯は少し風が強まりました。本部船寄り、一番のスタートをして即タッキングをし、右へ伸ばしました。スタート後、一時的に左に振れて、苦しい形に見えましたが、岸に近づくにつれ、形勢は逆転し、右伸ばしの作戦がぴたりと当たりました。第1風上マークを2位で回航し、最後のランニングで1位に上がりフィニッシュしました。

男子第2レース、15時33分、風変わらず、本部船寄り、一番の即タッキングで右を伸ばし、第1風上マークは3位の回航となりました。岸を目指すのはいいのですが、岸を離れるタイミングを間違うと大きくオーバーセールすることになります。やみくもに岸に突っ込むのではなく、風の振れに合わせて何度かタキングして、上手にマークに寄せた艇が先にマークを回航していました。最後のランニングでオーストラリアに鼻の差で抜かれ、4位でフィニッシュしました。

女子第3レース、16時45分、風向25±10度、風速4から5・5メートル、アウトサイドリミットマーク寄り、4艇右から出て、コースの中央を風の振れに合わせて何回かタキングしながら右に寄せて行きました。この時間帯から、風は少し弱まり、それまでの右の岸沿いの風をなんとしても取りに行くコース取りから、パターンが変わってきました。第1風上マークを5位で回航し、サイドマーク3位、第3風上マークでトップになりましたが、ランニングで守り切れず、2位でフィニッシュしました。

男子第3レース、17時00分、風変わらず、ライン中央から、まずまずのスタートをしました。風のむらもあって、風が振れるのを待つところまで走りきれず、ホープレスに入り、逃げのタッキングをしました。その後、主体性の無いタッキングが2回ほどあり、第1風上マークは、13位の回航となりました。ランニングでは、マークの位置や集団の形を頭に入れてのコース取りが基本中の基本になるのですが、マーク回航直後のラフィングが大きく、その後のコース取りを自分で苦しくしているケースが目立ちました。終盤のリーチングでは6位まで上がっていたのですが、ランニングで順位を落とし、最終的に9位のフィニッシュとなりました。

「初日は、無難に、そこそこの順位で走れば十分。無理をする必要は全くない。この湖でのレースは、何が起こるか分からないし、何が起こってもおかしくない。たとえ悪い順位を走っていても、あるいは取ったとしても動揺してはいけない、落ち着いて走れ。」と指示しました。しかし、初日を終わって、近藤・田畑組、トップと同点の2位、原田・吉田組、3位と出来すぎぐらいの成績でした。明日も同じ指示を出します。波が無くて走りやすく、風速も適度、トリッキーであるということで、誰にも、前を走るチャンスがあります。言い方を変えれば、誰でも悪い順位を取る可能性があると言うことになります。順位はどうであれ、このような試合を経験することで、奥行きのある選手に成長することを期待しています。

優勝しました

近藤 愛 & 田畑 和歌子

デルタロイドレガッタ優勝しました!近藤

小松 一憲

オランダでは奇跡と言って過言ではない快晴の日が続いています。昨日、終了した、レーザー級ラジアルと470級男子のメダルレースを除く、すべてのクラスのメダルレースが、二つのコースを使って実施されました。午前11時にスタートした女子は、風向55度、風速3から4メートルの微風域でのレースで、12時以降は、北の風、8から10メートルのコンディションでした。

2位とのポイント差は16点、とにかく、OCSに気を付け、落ち着いて走りさえすれば、優勝できるレースでした。スタートは、左から7番目に並びました。OCSがあったことを知らせるX旗が揚がり、一瞬ひやっとしましたが、近藤・田畑組は余裕をもったとも言える、じゃっかん凹んだスタートをしていました。OCSは、イギリス、スペイン、イタリアでした。風上マークを6位で回航し、風下マークは7位に落ちました。その後、風の振れをつかんで上がり、3位でフィニッシュしました。

12月末から、休日を利用し、正月返上で練習をはじめた二人に、今回の優勝は素晴らしいプレゼントになりました。身長が他の外国選手と比べ、おそらく平均で10センチ以上低い田畑選手とペアーを組んだ近藤選手が、強風でどこまで戦えるのか、私自身、正直、心配でした。近藤、田畑、両選手の筋力トレーニングの成果でしょうか、大会中吹いた強風で、見劣りしない走りをする二人を見て胸をなでおろしました。これを励みに、ますますと言うか、世界一、厳しく練習に取り組み、体が小さくても、鍛えて、工夫しさえすれば戦えるというところを世界の選手に見せてやってほしいと思います。それはまた、日本女子セーラーの希望と勇気になるに違いありません。 

以上、報告を終わります。


デルタロイドレガッタ2009公式サイト

デルタロイドレガッタ2009 470級女子リザルト

小松 一憲

三日続きの快晴となりました。東寄りの風がほど良く吹いて、レースは順調に行われました。全体のスケジュールを1時間早めて10時から、男子の決勝フリートレースを3本、結果を集計したのち、19時から上位10艇による、メダルレースが実施されました。結果かから報告すると、原田・吉田組は、今日、8・10・3位と、まとめ、6位でメダルレースに進出しました。メダルレースは、10位、最終結果、9位でこのデルタロイドレガッタを終えました。近藤・田畑組は、3・4・6位と今日も堅く走り、2位に16点の差をつけて、明日11時からのメダルレースに臨みます。

男子第1レース、11時10分、風向85±10度、風速7から9メートル、1回のゼネラルリコールの後、スタートラインの傾きが修整されました。アウトサイドリミットマークサイド有利の傾向は変わらなかったのですが、本部船寄り、10艇左からスタートしました。スタートしてすぐにポートタックを伸ばすコースを選択しました。トップは左展開のグループで形成され、第1風上マークを9位で回航しました。サイドマーク8位、風下マーク11位、フィニッシュ8位でした。

第2レース、11時50分、風向85±10度、風速5から7メートル、本部船寄り、3艇左から出て即タッキング、右に展開しました。このレースも第1風上マークトップは、左展開のグループから出てきました。原田・吉田組は12位で回航、風下マーク10位、第2風上マーク9位、フィニッシュ10位でした。

第3レース、13時05分、風向80±10度、風速5から7メートル、アウトサイドリミットマーク寄り、10艇右からスタートしましたが、凹んでいたのでしょう、3秒で逃げのタキングをし、スターボードタックの全艇の後ろを通過して右に出ていきました。それでも、風の振れをうまくつかみ、第1風上マークを6位で回航、風下マーク4位、第2風上マーク3位、フィニッシュは3位でした。

このように、原田・吉田組のレースを振り返ると本部船寄りのスタートが多いというのがよく解ります。メデンブリックのレースエリアの風が右展開を必要としていると言えないこともないのですが、本部船寄りは、スタートとしては、大きなリスクなくスタートできると言う意味で、イージーな選択です。アウトサイドリミットマーク寄りを狙うには、強い気持ちと度胸を必要とします。原田・吉田組のアウトサイドリミットマーク寄り、及び本部船寄り集団風下のスタートの成功率は、極めて低く、集団風下にいたっては、OCS率も高くなります。また、ランニングのコース取りでは、集団の中にジャイブしていくタイミングを風の振れを利用するのでなく、他艇との相対的位置関係でおこない、タイミングも中途半端で、どちらかと言うと早すぎる傾向にあり、集団のブランケットの中で走ることが多くなります。以上のようなことを実戦の中で修正し、的確に、そして臨機応変に対応できる選手になってほしいと思います。

女子第1レース、13時00分、風向80±10度、風速5から6.5メートル、本部船寄りの集団の中ではじき落とされ、逃げのタッキングをして右に展開しました。風のシフトにうまく対応して、不利な形勢を挽回し、第1風上マークを6位、風下マーク4位、上マーク3位、フィニッシュ3位と、このレースもしっかり帳尻を合わせました。

第2レース、15時20分、風向75±10度、風速5から8メートル、本部船寄りにできた集団の風下、艇数から言えば真ん中からまずまずのスタートをしました。大きく、ゆるやかに振れる風のパターンに合わせ、風を取りに行く、風を取ってコースの中に寄せてくるというという、基本的な技術があるから風上マーク回航の順位が安定するのでしょう。このレースの第1風上マーク回航も、前レース同様6位、風下マーク5位、第2風上マーク4位、フィニッシュ4位でした。

第3レース、16時45分、風向75±10度、風速4から8メートル、スタートライン中央からやや凹んだスタートになりました。約2分ほど右に伸ばし、タッキングをしました。左に伸ばし始めたところでセールをばたつかせた45フィートぐらいのクルーザーが正面に向かってきました。そのヨットのブランケットに入った為にタッキングをすると、あろうことか、クルーザーも目の前でタッキングし、またブランケットに入るというアクシデントになりました。結局4回の不必要なたキングをさせられました。ここで、コース取りのリズムを狂わせ、第1風マークの回航は12位となりました。風下10位、風上マークが左に変更されて11位。サイドマークは、スピンを張れない角度になっていたのに対し、トップグループがスピンをあげて風下に落ちたために、5位まで上がりました。下マークで4位まで上がったのですが、フィニッシュ30メートル手前で風上突破され、結局5位でフィニッシュしました。

近藤・田畑組としてインターナショナルのレースに初めて出て、フリートレースを終了した時点で2位に大差の16点をつけてのトップ、田畑選手の努力を評価したいと思います。クルーとして、すべての点において不慣れな所の見える現在の状態を考えると、伸び代が大きいという意味で、チームの今後が大変楽しみでもあります。

男子メダルレース、19時00分、風向40度 風速7から8メートル、さすが世界のトップ選手によるスタートでした。スタートラインにまんべんなく並び、どんぴしゃでラインを切りました。左から7艇目のポジションでスタートし、スタート後の走りも見劣りせず、一列になって左に伸ばしました。しばらくして、自分から右方向にタッキングしたのですが、走り負けていなかったことを考えると、少し待っても良かったかもしれません。風上マークを6位で回航しました。風上、風下のコースを3周するなかで、ランニングの走りに、世界のトップクラスと比較して大きな差のあることがわかりました。第1風下マークで8位に落ち、第2風下で最下位の10位、すべてランニングで順位を落とし、引き離されました。クローズホールドもまだまだです。このレースに出たことで見えたものがたくさんありました。これを機会にまた「一から出直す」ぐらいのつもりで、頑張るべきでしょう。

明日は、11時から女子のメダルレースがあります。リコールなどのトラブルを起こさないないように注意し、あまり気張らずに走れば、問題なく表彰台に上がれるでしょう。落ち着いて、レースに臨んでほしいと思います。

小松 一憲

終日快晴、オランダでは年に数えるほどと聞きますが、素晴らしい青空の一日となりました。予報では、午前北北東、午後北東、5から7メートルの風が徐々に上がり、7から10メートルになるということでした。風速は当たりましたが、北北東の風は東へ変化したのではなく、北へと振れていきました。しかし、風に恵まれ、スケジュール通りにレースは進行しました。

男子、第1レース、11時10分、風向30±10度、風速4から5.5メートル、本部船寄り、3艇左から出て、コースの右を狙おうとしていた艇の中では一番先にタッキングができました。
コースの3分の1、走った所でポートタックにタキングをし、中央に入って行きました。上マークのトップは、左半分を使ったグループから出ました。第1風上マークは、3艇、連なる形で3位の回航となり、そのまま順位が変わらず、風下マークまで行きました。第2風上マークには、3艇の中で、一番右側に位置して走り、何度かタッキングしながら1位に浮上しました。そして、フィニッシュまで、順位をキープすることができました。2番を走っていたのは、オーストラリアで、これを抜いて1位になったのは、自信にもなり、今後のレース運びに落ち着きが出てくることになるでしょう。

第2レース、12時35分、風向15±10度、風速4から5.5メートル、本部船寄り、5艇左から出て、即タッキングし、第1レース同様右に伸ばしました。しかし、左からの風も入り始め、左に伸ばしたグループが先行する形となりました。右の風を取りに行きながら、風が入るまで我慢しきれず、タッキングしました。もう少し我慢すればよかったのですが、コース中央へ切り込んでいくのが早すぎ、タッキングの回数も多くなりました。第1風上マークは、17位の回航でした。ランニングでは、北方向に振れて入ってきた風をうまくつかみました。その結果、風下マークで6位に浮上し、さらに第2風上マークで3位に上がり、順位を守ってフィニッシュしました。

第3レース、14時00分、風向15±10度、風速5.5から7メートル、アウトサイドリミットマーク寄り5艇右からスタートしました。やや凹みの状態から出て、1分30秒でホープレスに入り、タッキングしました。風速が上がってくるとアウトサイドリミット寄りから出るスタートが、どうしても凹み気味になります。第1風上マーク13位、風下マーク14位、第2風上マーク9位、風下マーク10位、フィニッシュ10位でした。

女子第1レース、15時00分、風向5±10度、アウトサイドリミットマーク寄り、5艇右からやや凹んでスタートし、1分走ってホープレスに入り、タッキングしました。スターボードタック艇のスターンを5~6艇通過し、艇団の風上に出て再び左に伸ばしました。走りは悪くなく、第1風上マーク手前で4位ぐらいのところに上がっていました。マーク直前でポートから来た艇に4艇入られ、7位で回航しました。風下マークで5位、フィニッシュは、良く追い上げて3位になりました。

第2レース、16時22分、風向360±10度、風向5.5から8メートル、1回のゼネラルリコールの後、ブラックフラッグが掲揚されました。本部船寄り、集団の風下からまずまずのスタートをして左に伸ばしました。風下には、強風を得意とするフランスがいたのですが、走り勝って、風上マークを2位で回航しました。その後、トップのイギリス艇に若干追いつきましたが、2位のままフィニッシュしました。

第3レース、17時37分、風向360±10度、風速8から10メートル、1回のゼネラルリコールの後、ブラックフラッグが掲揚されました。スタートラインの半分から本部船寄りに集まった艇団の真ん中から若干凹み気味のスタートをしました。少し走ったところで、風下の艇に突き上げられ、走りにくくなったのでしょう、タキングをしました。右に約2分走ったところでスターボードタックのリフトをつかみ、再び左に伸ばし直しました。10メートルのパフの中で、体の大きなチームの艇に対して走り負けることなく、第1風上マークをトップで回航しました。ランニングで風下に落としすぎの走りをしたのでしょう、下マーク近くで、後続に追いつかれ、2艇に抜かれ、3位で回航しました。第2風上マークに行く間に、一時は再びトップの位置に出ました。しかし、風が少し落ちた時に2艇に前に出られ、結局、順位は変わらず、フィニッシュしました。

レースの日程、半分を終わったところで、男子は8位、女子は1位とまずまずです。しかし、内容は、改善しなくてはいけないところがまだまだ多く、素直に喜ぶことはできません。
「成績は後からついてくる」という気持ちで、日々、レース毎に見つかる課題や発見を自分の中にしっかり留めることに専念してほしいと思います。

小松 一憲

昨日までの風がぴたりと止み、穏やか晴れの天気となりました。このデルタロイドレガッタのレーススケジュールはコーチ泣かせと言えます。男子のレースが11時に始まる為、9時45分に出艇、女子のレースが終わってハーバーに戻ったのは午後8時45分、11時間ボートに乗っていたことになります。
コンデションは、風速4メートルから6メートル、風向335度から355度と20度の間で変化しただけで、数字を見れば、安定していたように思えるのですが、
実際は、この20度の中で、左右の振れを繰り返しながら、ゆっくりと風軸は左へと変化していきました。ここのレースコミッティーの特徴は、水深10メートル以下で底質が泥という池のメリットを生かし、とにかく頻繁に、マークの打ち直し、スタートラインの設定し直し、コースの変更をおこないます。10度振れると必ず、スタートを延期し、打ち直すか、レース中であれば、マークの変更をおこないます。ゼネラルリコールが続けば5度の変化にも対応し、スタートラインを打ち直します。それらの作業を5分以内でおこなうから驚きます。

男子第1レース、11時20分、風向335±10度、風速3.5から5メートル、本部船寄り、5艇左から出て即タッキングし、右へと展開しました。スタート後、左に展開したグループが第1風上マークを先に回り、原田・吉田組は6位で回航しました。インナーの風下マーク5位、第2風上マークでは7位に落ちましたが、6位でフィニッシュしました。

第2レース、13時10分、風向355±10度、風速4から5.5メートル、本部船寄り、10艇左からでました。ラインの風下から見る限り、攻めすぎたように見えなかったのですが「OCS」でした。第1風上マーク10位、フィニッシュは4位だっただけに悔やまれます。昨年来、インターナショナルの試合で10回目の「OCS」で、その9割が本部船寄り、5から10艇左のケースです。

第3レース、15時25分、風向355±10度、風速4から5.5メートル、2回のゼネラルリコールの後、マークを360度設定から355度に打ち直してレースを再開しました。
本部船横からスタートし、風下艇のホープレスに入って即タッキング、右方向に展開しました。何回かタキングをして、右半分を使って風上マークへアプローチしたのですが、先に回ったのは、左展開をしてきたグループでした。第1風上マークは10位でした。天気予報は、夕方にかけて北(左方向)に振れるということでしたから、基本的には左展開を考えるべきでした。フィニッシュは8位でした。

女子第1レース、16時12分、風向355±10度、風速4から5メートル、1回のゼネラルリコールの後ブラックフラッグスタートとなりました。アウトサイドリミットマーク寄り、4番の位置から無難なスタートをしました。スピード、上り角度、共に良く、1艇だけするすると抜けだして行きました。途中、タッキングの多さが気になりましたが、第1風上マークは、2位を10秒離して1位回航、その後第2風上マークで28秒、フィニッシュは52秒の差をつけてフィニッシュしました。

第2レース、17時40分、風向330±10度、風速4.5から6メートル、1回のゼネラルリコールの後、ブラックフラッグのスタートとなりました。アウトサイドリミットマーク寄り、3番手のまずまずのスタートでした。遠くを走る大型のクルーザーのセーリングを見て、風は左に触れることを、ほぼ全選手が見ていました。スタートの位置も良かったのですから、左方向に素直に伸ばすべきでした。スタートしてすぐにタッキングした為、有利サイドを、集団に明け渡す形となりました。第1風上マークを7位で回航、風下マークで10位、第2風上マーク15位と徐々に順位を下げてしまいました。その原因は、左(北)方向から吹いてくる風のパターンを読んでのコース取りが中途半端になったからでしょう。フィニッシュは13位でした。「BFD」(ブラックフラッグでのOCS失格)の艇が4艇いた為に成績は9位が付きました。

第3レース、19時17分、325±10度、風速4から5メートル、ゼネラルリコールの後ブラックフラッグのスタートとなりました。ライン中央から無難なスタートをしました。風が落ちてきたのに対し、マストレーキを倒した為に、パワーが足りず、苦しい走りになっていました。それでも他の艇と比べて見劣りせず走っていました。しかし、コース取りが悪く、自分達の後ろを通過していった艇に右からも左からも抜かれ、風上マークは20位の回航となりました。風下マークまでのランニングで一気に10位まで上がり、フィニッシュは、7位となりました。

風が安定しているようで、コース上にむらがあり、ゆっくり振れる風の変化を読むのが、予測しにくいという点で、難しかったと思います。このようなコンディションでは、皆、順位がアップダウンします。そこそこの順位で、堅く走っていれば良いのですが、トラブルと失格だけは避けなくてはいけません。原田・吉田組の「OCS」は、これほどの回数を重ねると、テクニックと言うよりも、二人の性格の問題になるでしょう。絶望的だという意味で言うのではなく、スタートの考え方、自分達の行動様式、判断など、自問自答しながら見直すことで、案外簡単に解決するのかもしれません。
近藤・田畑組のデビュー戦は、1位で始まりました。これを自信にして、さらに厳しく練習に取り組み、上を目指して精進し続けてほしいと願っています。

小松 一憲

25日の夜から26日の朝にかけ、前線が通過し、大雨と雷の嵐となりました。その前線に引っ張られる形で昨日と今日、西南西(230度から250度)の強風が吹きました。このデルタロイドレガッタは、11時から男子(2グループが)が先に3レース行い、その後14時半から女子が3レースするというスケジュールになっています。夜9時過ぎまで明るく、風が朝から夕方まで、シーブリーズのように画一的に変化することが無いという特徴が、このスケジュールを可能にしているのでしょう。

第1レース、11時10分スタート、風速・9から13・5メートル、風向・240±10度、原田・吉田組は2グループ目のスタート、インナーループのコースでした。スタートラインの作り方が上手だったのでしょう、ライン上に集団ができることなく、均等に散らばり、その真ん中からスタートしました。
強風の真ん中狙いは、シバーしている間に風下に大きく流れることもあり、ライン中央での凹みが大きくなる傾向があります。それを計算に入れ、メインシートを早めに締めて走りださなくてはいけません。待っている時に、ラインの両サイドが見えたのでしょう、少しひるんでメインシートの引きが遅れました。10秒後には、風下艇のホープレスに入り、逃げのタキングをしました。ところが、そのタッキングの失敗で沈をしてしまいました。後で理由を聞けば、一旦切ったジブシートが、再びカムクリートにかかったとのこと、第1レースのスタートラインに近いところでの沈ですから、目立ちました。

一回で起こせず一回転し、2回目に起こして走りだしたのですが、艇団は、はるか先を走っていました。風上マークは、それでも後ろに5艇、下マークで25位、第2風上マークで17位、サイドマークで16位と上がっていきました。しかし、サイドマークのスピンホイストで再び沈をしました。2回目の沈は、後続が離れていた為、スピンが上がった状態での沈でしたが大事に至らず、15位でフィニッシュすることができました。

大会初日、第1レースでの2回の沈、いかなる理由があろうと、あってはならないことです。泣きたいくらいの悲しみを覚えます。このくらいの波と風、これまで何回、タッキングやスピンホイストを練習したのでしょう。お金と時間をかけ、風を求め、遠くの練習地に出かけて行ったのは何の為だ他のでしょう。全ては、強風のスピードと、レース中数えるほどしかない基本動作ですが、それを確実にこなす為だったのではないでしょうか。まだまだ、練習の取り組み方が甘く、厳しさが足りなかったと、私自身、反省しています。

第2レース、12時35分、風速・10から15メートル、風向235度±10度、リミットマーク寄り5番手から無難にスタートしスターボードタックを伸ばしました。第1風上マークに3回のタッキングで到達しました。強風時に、このようなシンプルなコース取りができれば、文句ありません。第1風上マークを4位で回航しまし、風下マークまで、その順位をキープしました。第2風上マークへのコース取りで、風下マーク回航後、トップの2艇と反対方向への走りをすることで、順位を落としました。トップは、今日の2レース共にトップを走った地元の選手でした。第1風上マーク4位といのは、上出来の順位です。取るべきコースは、守りを考えたコースでなくてはなりません。反対に行くことは攻撃になります。結果は第2風上マーク7位、フィニッシュも7位でした。

第3レースは。風速がさらに上がってくると予想したのでしょうか、それとも2レースを実施できたからもう良いと判断したのでしょうか、マストを曲げるなどのトラブルを起こし、リタイヤーする艇が多かったからだったのでしょうか、いずれにしても、レースは中止され、ハーバーに戻るよう指示が出ました。

女子も陸上待機のまま、午後5時半、今日のレースはすべて中止とる信号が出て、男子の2レースだけで終わりました。
2レースのトータルで18位につけました。初日は、「無難に」のセオリーからすれば、厳しい入り方になりました。ここから追い上げるには、1レース、1レースを大事に戦う以外、方法はありません。

明日は、風が5から7メートルとの予報が出ています。どうせなら、もう少し強風が吹いてくれて、課題としている、原田・吉田組の強風のクローズホールドとレースのまとめ方を勉強したかったところです。まだまだ、どんなコンデションも勉強しなくてはいけないことだらけ、世界中の選手が、試合から試合を追いかける理由は、経験を積み、自然と人が相手の難しいヨットレースを「賢く戦う力」をつけるところにあるといえます。

Team ABeam スタッフ

昨年夏の北京オリンピック終了以来、当ブログサイトはしばらく更新をお休みしておりましたが、その間にも、470級男子の原田龍之介/吉田雄悟チームは次のロンドンオリンピックを目指してスタートし、人知れず努力を積み重ねてきました。

また、470級女子では、近藤愛選手と共に北京オリンピックを戦った鎌田選手は引退をしましたが、このたび、同じくナショナルチームとしてライバルであった田畑和歌子選手をクルーとして迎え、新生 近藤愛/田畑和歌子チームとしてロンドンオリンピックへ向けてのスタートをきりました。

TeamABeamは今、ヨーロッパ遠征の真っ只中です。
ロンドンまでは、まだまだだいぶ長い道のりですが、これからの原田/吉田、近藤/田畑 両チームの努力・奮闘ぶりを、見まもり応援いただければと思い、Team ABeamのブログサイトを再開いたします。

吹け!ロンドンへの風。