デルタロイドレガッタ2008 大会報告最終日(5月25日)

小松 一憲

朝から厚い雲におおわれ、前線の通過で昼過ぎには本格的な雨になりました。東北東の風が9から12m吹き、浅い水深の為に波長の短い波が立ちました。高さは、1mくらいあったかもしれません。

女子のメダルレースが11時15分から始まり、コースはハーバーの出口から500m程のところに作られました。コースを少し遠くセットしたのは、水深が浅く沈をするとマストが刺さってしまうからです。その危険な沈を近藤・鎌田組は、スタートの8分前にしてしまいました。スタートを待っ間、チョッピーな横波を受け、ブームが波に浸かってしまったのでしょう。やはり、マストの先端が50cmほど突き刺さってしまいました。自力では起こせず、コーチボートでバウを引いて風上に立て、起こすことができました。すでに4分前の信号がでていましたが、起き上がる直前にスタートが延期されました。近藤・鎌田組の復帰を待ってくれたわけではありません。スタートラインを長く打ち直す為でした。メインセールの先端は泥で汚れ、マストは前後に曲がってしまいましたが、再開されたスタートには間に合いました。本部船寄りの3番手に並んでスタートし、しばらく走って右にタックを入れ、振れを我慢して待ちました。幸いにもコンデションは強風でしたから、曲がったマストでも走りは悪くなく、風上マークをオランダに次いで2番で回航しました。オランダが下マークアプローチのジャイブポイントを見誤る間に近藤・鎌田組が1艇身リードして回航しました。2回目のクローズではオランダと左右に大きく別れ、左コースを取ったオランダが再び前に出ました。15秒ほど遅れて2位で回航し、そのまま順位をキープしてフィニッシュしました。10m以上の風が吹けば、スペイン・パルマのメダルレースで実証されたと以前報告しましたが、オランダが世界一で、近藤・鎌田組が二番目に速いことを改めて証明したと思います。スタート前の沈から、気持ちをよく建て直しました。そして曲がったマストでよく戦いました。その全てを世界の選手とコーチが見ていました。これを自信に、次のステップに向け、より厳しく練習に取り組んでほしいと願っています。

トップテンの選手を除く、11位以下の男子のレースは、13時からおこなわれました。原田・吉田組は、第1風上マークを7番で回航しました。リーチングで大事をとって風上に走りすぎ、スピンを上げて走り出した時には、風下から6~7艇に抜かれていました。大事を取ると言えば聞こえは良いのですが、自信がない、度胸が無いという表現もできます。周りの選手に先駆けて自分からスピンを上げるレベルに早く達してほしいと思います。フィニッシュは、11位で、リコール艇が一つ前にいたので10位の成績が付きました。今回はずっと軽風が続いた為に、総合11位以下の選手の中に強風を得意とする選手が多く残っていました。その選手達と比べ、まだまだ走りこみが足りないと感じました。日本に帰ったら、まずは筋力と持久力をつけ、強風の場で世界一長時間練習すれば、来年は変身してここに戻ってくることができるでしょう。

だいたい、どの大会もレースは5日間でおこなわれます。わずか5日間ではあるのですが、予想しなかったことも含め、いろいろ経験することができます。経験し、考え、対策を練る。練習し、準備し、次の大会で検証する。オリンピックまであと2試合、私達は、ぎりぎりまでこのサイクルで活動します。

近藤・鎌田組5位、原田・吉田組16位で大会を終了しました。 以上、報告を終わります。


デルタロイドレガッタ 470級女子成績
Delta Lloyd Regatta 2008