2008年 イエール 大会報告 最終日(4月25日)
2008年04月26日 | コーチの声
ハーバーに近い海面に2つのコースを作り、各クラスのメダルレースが順番におこなわれました。
470級の男子は10時、女子は10時30分に予定されていましたが、昨日に引き続き、風が弱く、不安定で、レース時間は少しずつずれていきました。
女子は11時10分に、風向140度、風速3から4mのコンデションでスタートしました。
スタート4分前から2位のイタリアは2点差で並んでいた3位のドイツをマッチレーステクニックを使ってけん制しだしました。
12ポイント離れている近藤・鎌田組や、上位3艇とは大きなポイント差がある4位以下のチームは、皆おとなしくスタートしました。マッチレーステクニックを用いたスタート前のけん制も、470級のような動きの早い艇種では、相手を押さえ込むまでの攻撃はできず、精神的なプレッシャーを与える効果しかありません。ドイツは、大きく右旋回しながらこれをかわしていました。
左から3番手に並んでスタートした近藤・鎌田組でしたが、各艇とも走りにさほどの違いがなく、全くと言っていいほど、差がつかない状態が続きました。
近藤・鎌田組は、右にコースを取ったイタリアとドイツをケアーする為に右にタキングをしました。これを待っていたかのように全艇がポートタックになりました。
第1風上マークは集団の右に位置していたイギリスがトップ、続いてドイツ、近藤・鎌田組は7位で回航しました。
ジャイブして風下に向かい左に伸ばした6艇に対し、上マーク回航後、少しスターボードタックを伸ばした近藤・鎌田組が右に並ぶ形となりました。コース中央で、スターボードタックにジャイブしてきた6艇の集団の前をポートタックで横切りました。
この時点で3位にあがっていました。しかし、この集団と交差した後、一艇だけ、左に長く伸ばしたのですが、そこが最大のタックテクスミスになりました。
一時は、ビリになってもおかしくない状況でした。
コースの短い、メダルレースですから、集団に対するカバーは、どんな時もおろそかにしてはなりません。
風向は大きく西に振れ、西方向に位置していた近藤・鎌田組は、ますます不利になりました。風速も、1mあるかなしかところまで落ちていました。風速がここまで落ちると、外国選手達は急に走りが悪くなります。
フィニッシュの手前、約200メートルでジャイブし、イタリアの前に出て行ったのですが、このジャイブは、成功でした。
6位でフィニッシュしました。トップはドイツでした。この結果、近藤・鎌田組の優勝が決まりました。
イタリアは、7位でフィニッシュしたためドイツと順位が入れ替わり、3位となりました。
このレースを観戦しながら、クローズの走り、ランニングの走り、共に考えることがありました。
各国のコーチ、全員がそうであったに違いありません。
何を考えたかは、次に手合わせするその日まで、そして最終的にはオリンピック本番で判明するでしょう。
華麗に、そしてより逞しく変身する為に、選手達の努力が、また新たに始まります。
イエールの40回大会で、日本選手が初めて優勝しました。
表彰式で日の丸が揚がり、フランス海軍軍楽隊による君が代が吹奏されました。
32年前に初めてここに来た自分や仲間達の若い頃を思い浮かべ、熱いものがこみ上げてきました。
近藤・鎌田組、おめでとう!そして皆さん、ありがとうございました!
報告を終わります。
