2008年イエール大会報告 第5日(4月24日)

小松 一憲

朝から風が弱く、軽くほほに感じる程度、陸には霞がたなびき、長い一日(風待ち)の始まりを予感しましました。陸上で午後1時30分まで待機した後、海上に出て180度、3メートルのコンデションでレースが始まりました。しかし、男子に続いて女子がスタートしようとした頃から、風速が1ないし1.5メートルまで落ち、女子はスタートせずに延期されました。そのうちに、風向が45度以上、右に振れ、第2風上マークに向かっていた男子も中止になりました。

次に風が安定するまで時間がかかりました。2時間以上待ったでしょうか、16時40分にレースは再開されました。風は200度、3から4メートルのコンデションでした。スタートラインのほぼ真ん中からスタートした原田・吉田組でしたが、風下艇に突き上げられ、逃げのタッキングをして右に出しました。しかし、出しかけたところで、左、そして再び右、落ち着いて、スピードに集中し、コースを取るまでに、5回ほどタッキングを繰り返したでしょう。このパターンになると、第1風上マークは、良くて20番、通常30番台の回航になります。予想通り、風上マークの回航は20番以下でした。それでも徐々に追い上げて14番でフィニッシュしました。

続いておこなわれた第2レースは、女子のレースが終了しないうちにおこなわれた為、スタートを見ることができませんでした。二人の話では、スラートラインの中央から良いスタートをしたとのことでした。スタート後、誰にも前を切られることなく左に伸ばし、左展開で風上マークを3位で回航しました。その後、トップグループが入れ替わる中を、安定して走りました。各マークごとにトップのフランスに、あと1艇身たりず、結局2位でフィニッシュしました。

ごく普通に、無理をしないスタートをして、自分の行きたいコースに展開する。言葉で表現するのは簡単ですが、上位陣のほとんどが、各国のオリンピック代表です。微風の中国・チンタオにターゲットを絞って練習をしている選手達でもあります。二人にとって、記念すべき思い出のレースになったことでしょう。

近藤・鎌田組は、スタート1分30秒前、スタートのプランを変更したのでしょう、皆がラインに並び始めた時間帯にリミットマークに近いところから本部船方向に走ってきました。45秒前に本部船寄りの艇団の下にスペースを見つけ、ポジションをとりました。もう少し早めに、ラインに並ぶ必要があったでしょう。やはり凹んだスタートになってしまいました。右に逃げのタッキングをして抜けていく、今回、お決まりのパターンでした。今日は微風ということもあり、出遅れた艇が多く、また、最初から右狙いの艇がタッキングした為にスペースができました。タキングしてからセールを緩めることなく、右展開のフレッシュウインドをつかむことができました。艇速も良く、抜け出していきました。コース的には、右も左もなかったようです。その証拠に、第1風上マーク回航の1番は、近藤・鎌田組と同じ右展開のスペイン、2番が左展開のエストニア、鼻の差の3番で近藤・鎌田組でした。その後は、この3艇が後続を引き離し、順位をキープしたままフィニッシュしました。エストニアがOCSだった為に2位の順位が付きました。

今日のレースコンデション(3~4m)は、昨年のプレオリンピック(中国・チンタオ)のレース初日に似ていました。これまでの練習の検証、道具の見極めなど、選手及びコーチ、その他、誰もが注目したに違いありません。その中で、チームアビームが男女共に2位でフィニッシュできたことは、いろいろな意味で嬉しいことでした。ただし、たとえば、近藤・鎌田組の今日のレースを振り返ると、スタートの失敗、第1風上マークの回航で10秒、風下マークで30秒、第2風上マークで40秒の差を付けられたスペインチームとの違い、意外にもエストニアを抜けなかった自分達のスピードや走らせ方、それらを冷静に良く吟味し、今後の練習と道具の選択に活かしていかなければなりません。

明日のメダルレースで敵になるのは、2位のイタリアです。イタリアは今日、5位でフィニッシュし、ポイントは12点離れました。相手がトップでも7位以下に落ちなければ優勝することができます。ただただ無理をせず、ごく普通に、普段通り、走れば良いでしょう。ただし、出走艇が10艇しかないメダルレースは、戦う為に必要不可欠なな強い気持ちを、全面に出さなければなりません。


オリンピックウィーク470級女子成績
http://sof.ffvoile.net/results/470w.htm