エキスパート・オリンピック・ガルダ2008 大会5日(4月13日)
2008年04月14日 | コーチの声
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天気が悪く、寒い日が続いたガルダ湖も、今日を境に好転するのかもしれません。夕方から晴れだし、夜には澄んだ空気の夜空に月が白く輝いていました。
最終日、メダルレースは、珍しく10時前に吹き出した180度の南風でおこなわれました。曇り空で気温が低く、レース中の風速は、終始、3メートルから4メートルという微風のコンデションでした。
原田・吉田組は、スタートライン中央のポジション取りで、イタリアの№1チームの風上に並びました。25秒前まで上手にルームを作っていたのですが、最後に風下から突き上げられて苦しいスタートとなりました。30秒を切ってから、もう一度ルームを作る行動をとるべきでした。苦しい位置から出た為に落ち着いて走るまでに5回もタキングをしていました。コースが短いメダルレースでは、致命傷と言っても過言ではありません。それでも風上マーク回航は6位、下マーク回航4位と頑張っていました。第2風上マークに向かうレグで、左の風を見逃し、右方向に長く伸ばした為に一気に8位に落ちてしまいました。始めからフレッシュウインドの中を、風の振れにきれいに合わせて走った松永・上野組がトップ、原田・吉田組は8位でフィニッシュしました。この結果、松永・上野組が優勝し、原田・吉田組は、順位を一つ下げて7位になりました。
風が緩やかに、そしてゆっくりとした周期で右左の振れを繰り返すパターンの中、男子が終わり、次に女子のレースが始まりました。近藤・鎌田組に対し、4分前からイタリアがマッチレース的に仕掛けてきました。しかし、その仕掛け方は厳しいものではなく、マッチレースの練習を積んできた二人にとっては、軽くかわせる程度の攻撃でした。最終的にスタートのリミット寄りから出た近藤・鎌田組でしたが、イタリアとの間を空けすぎました。イタリアは、と言えば、集団の風下に付く形をとり、集団もケアーできる態勢をとっていました。せっかくマッチレースの練習を積んできたのですから、近藤・鎌田組は、自分達の走りに自信を持ち、強い気持ちで、イタリアの風下に自分の艇を寄せる行動をとるべきだったでしょう。相手をのびのびと走らせない為の必要不可欠なテクニックです。イタリアは、2分前から風が緩やかに右方向の振れる周期に入ったことを察知し、近藤・鎌田の風下に着く戦術から風上に着く戦術に切り替えてきました。さらにスタート後は、相手艇を不利なサイドに押し込むテクニックとして、メインシートを強く絞り、懸命に高さを稼ぐ走りをしていました。スタートのテクニックにおいて、イタリアは一枚上で、見事でした。選手として必要な攻撃性、状況把握能力、判断力それらが卓越していて、彼女らは、ランキング1位を維持しているのでしょう。明らかに今回は「完敗」でした。風が右に振れて、ラインの左から、しかも集団と離れて出た近藤・鎌田組が一番苦しいポジションとなりました。それでも上マークに3番で到達できたのは、他の艇に比べ、走りが良かったからでしょう。抜け出したイタリアがトップ、中国が2位に入り、3位でフィニッシュしました。
ガチンコ勝負に負け、またまた2位、優勝を逃し、涙を呑みました。今回、日本選手全体が上昇ムードに乗った感があり、それはそれで喜ばしいことです。しかし、わかりきっていることで、いまさら言うことも無いのでしょうが、トップ選手を含め参加選手数が少なく、湖特有の平水面、風は弱めでコースは特異、という状況での成績でした。「勝った、負けた」と言うだけではなく、内容を冷静に、そして良く吟味し、一戦一戦、1レース1レース、一場面、一場面の経験を無駄にしない努力が、今一番必要なことであると考えます。
報告を終わります。
