2008年セールメルボルン大会最終日(1月19日)

小松 一憲

昨夜から断続的に雨が降り、日中も時折り、小雨のぱらつく天気となりました。
東寄りの風が南に回ったのですが、風速は思うように上がらず、スタート予定時刻13時30分から、おくれること約2時間、レーザーラジアル級に続いて15時10分にレースが始まりました。
この時間は、晴天であればシーブリーズが強くなる時間帯です。
雲が薄れて空は少し明るくなっていました。これもシーブリーズのパターンだったのでしょうか、風向は170度、クルーがトラピーズに軽く乗るか、デッキに座る程度の風速(3から4m)になりました。

スタートラインは、正確に100メートル。風向に対し、ほぼ直角に作られました。
スタート4分前からアメリカがマッチレースを仕掛けてきました。
ポイント的には20点も差のあるアメリカが、近藤・鎌田組をスタート前から押さえ込みにきた狙いは、はっきりしています。
メダルレースの順位に関わらず、優勝が決定していると言ってよい彼女達は、4日後から始まる世界選手権大会で再び競うことになるチームに対し、精神的な優位に立っておく、言い換えれば、精神的なダメージを与えておこうという意図だったのでしょう。
その証拠に、レース後に顔を合わせたアメリカのコーチが笑顔で私に言いました「next week」。
けん制してきたアメリカに対し、あたかも足がすくんでしまった子供、蛇に睨まれたカエルのように立ちすくんでしまったのは残念です。
思い返せば2年前のドイツ・キールでも、相手はオーストラリアでしたが、同じようなことがありました。
日本に帰り、男子の山田・中村組及び川田・吉田組と七里ガ浜沖でマッチレースの練習をしたのですが、まだまだ成果を出すまでに至らなかったようです。

スタートは3艇がリコール(OCS)し、そのうちの2艇が戻らずに失格するという、タイミング的に全ての艇が強気に出たスタートだったようです。
近藤・鎌田組は、スタート号砲直後の飛び出しが素晴らしく、風上で押さえ込みにきていたアメリカを走りで追いやりました。しかし、右に逃げたアメリカの方向に風が振れる不運もあって、第1風上マークの回航は8位と苦しい展開になりました。
トップは、右海面を使った吉迫・大熊組でした。第2風上マークまでの上りのレグで3位に浮上し、吉迫・大熊組、アメリカに続いて3位をキープしてフィニッシュしました。

総合順位10位以内の選手で競うメダルレースはトップレベルの選手の総合的なコンテストです。
それはまた、トップ選手達を一同に観察できる絶好のチャンスです。
今日もまた、新たな考えが浮かんできました。

2008年セールメルボルンは、銀メダル、2位という結果で終了しました。わずか6日間ではありましたが、大変貴重な勉強ができました。
そして世界選手権のスタートラインに立つ準備は、艇及び心身共にできました。  

以上、報告を終わります。



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