
北寄りの風が止んで、予報されていた南西の風が吹き出すのを待ち、10時まで陸上待機しました。南に一筋、濃い線が見え始めてから、海面全体に広がるまでの時間が早く、今日はこれまでになくしっかりした風が吹いてきました。風速5.5mから6.5m、風向220度の申し分ないコンデションで11時36分に男子がスタートしました。風速が急激に落ちて、トリッキーに振れたり、場所によって強弱のムラがあったり、といった変化が起こったのが昨日までのコンデションでした。しかし、今日は違いました。第2レース以降、風向は190度で安定し、第2レースの風速、6mから8m、第3レース、8mから10m、第4レース、7mから9mと、これまでの広島の印象が一変してしまいました。
近藤・鎌田組は、第1レースのスタート前、マストレーキを変えていた時、ジブハリヤードのワイヤーがマストのチークブロックのシーブから抜けてブロックの外壁との間に挟まり、ジブハリヤードのテンションがかけられないというトラブルがおきてしまいました。ハリヤードにテンションが強くかけられない状態でスタートしたのですが、思うように走れず、コースの途中でリタイヤーしました。ハーバーに曳航で帰り、トラブル箇所を修理して再びレース海面に戻りました。女子がフィニッシュするのと同時に戻ることができましたから、海面を離れたのは25分ぐらいだったかもしれません。
第2レースは、第1下マークで2位以下を20秒ほど離して回航し、ほぼダントツ状態になりました。しかしその後、あろうことか、後続をカバーせず、左右に別れ、分かれた後続艇が大きなシフトをつかんで、第2上マークでは3位に落ちるハプニングが起こりました。やはり平常心を失っていたのでしょう。
第3レースも、走りやコース取りにいつもの冴えが無く、タッキングやスピンホイストといった動作でバタバタするなど、全くいいところが無く、見ていてもこれが同じチームなのかと自分の目を疑うほどでした。
第4レースは、マストレーキを倒したことが功を奏し、スピード感を取り戻しました。ここで自分達の本来のペースに戻ることができたのでしょう、第1マークの回航から30秒近く2位を引き離すダントツの走りをしてフィニッシュしました。
ヨットレースは、走りのスピードをフィーリングで判断し、作りだします。常に変化する風を柔軟な頭で読み、相手の動きを把握し、コースを選択します。これらのことをよどみなく、同時進行させる為に必要なのは、冷静かつ強固な気持ち、強いメンタルなのでしょう。そのことを強く印象付けられた今日一日のレースでした。近藤・鎌田組は、また一つ大きな勉強をしたように思います。
いよいよ明日が最終日、得点差は2位の吉迫・大熊組と2点、3位の田畑・栗田組と4点、今日一日でだいぶ追い上げられました。しかし、私は心配していません。いつもの自分達に戻って戦えば良いのです。
男子は、6m以上の風が安定して吹くと、やはりこれまでのナショナルチームが実力を発揮するようです。1位、関・柳川組、2位、山田・中村組、3位、松永・上野組と順当なところが台頭し、原田・稲村組は4位、昨日までトップの石川・野呂組が5位というように入れ代わりました。