プレオリンピック 青島国際レガッタ -最終日-

小松 一憲

日本にかかっている前線の北側で移動性の高気圧の縁になって、今日は、ここチンタオもこれまでに無く強い風が吹きました。

470級は男子に続いて14時から女子のメダルレースがおこなわれました。

風速7~11m、風向100度、270度方向からの下げ潮とぶつかって、波長の短い高い波が立ち、これまでとはまったく違うコンデションとなりました。

アウトサイドリミットマークを狙った4艇が追い潮を計算できず、ジャイブして巻きなおすところをリミットマーク寄り2番手で良いスタートをしました。

スターボードタックで岸方向に少し伸ばしてタッキングしましたが、始めから沖狙いでタッキングした艇とスタートを失敗してポートタックを伸ばした艇、そのいずれにも先行され、上マークは苦しい順位での回航となりました。

最初の風下マークを8位で回航し、2回目のクローズホールドは、沖に伸ばすコースを取りました。このレグは良く走り、5位まで順位を上げて上マークを回航し、オーストラリアが6位、昨日までトップのウクライナが10位、5位だったフランスがトップで回航しました。

フランスは、そのままトップでフィニッシュしました。オーストラリアがランニングで上手に走り、3位まで上がり、5位でフィニッシュした自分達と得点を計算すると同点になりました。メダルレースの規定で同点の場合は、このメダルレースの勝者の勝ちとなります。

オーストラリアは、4位でフィニッシュしたイスラエルと鼻の差でした。風下で見ていた私には、イスラエルが3位で4位がオーストラリアに見えました。おそらく2艇の差は、50センチ以内だったのではないでしょうか。オーストラリアが4位であれば近藤・蒲田組の金メダルでした。私もそれを疑わず、ハーバーに帰ってきたぐらいです。数十センチの差で金メダルが逃げていきました。

しかし、上マークを6位で回航し、3位まで上がったオーストラリアは、やはり立派に金メダルを取ったのです。悔しさは、自分達の力の無さ(微風も強風もまだまだ課題のあるフリーの走り)に向けるべきでしょう。神様が、課題と努力の必要性を示してくれ、そのパワーを与えてくれたと考えるべきです。

今回、近藤・鎌田組の戦いぶりで特筆すべきは、10レース中、6回、第1上マークをトップで回航したことです。トップで回航するには、「スタートが良かった」、「スピードが良かった」、「コースが良かった」、これらの条件がそろわなければできません。

上マーク回航後のフリーの走らせ方、コースの取り方、それらの技術的な改善がなされれば、大変なチームになることでしょう。

数十センチで逃した金メダルを「来年は必ず取る」と決意し、たくましくなって、再び青島(チンタオ)に戻ってくることを皆さんに楽しみにしていただきたいと思います。